砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

POG2018~2019 3位ラヴィッスマン

http://www.jbis.or.jp/horse/0001218415/pedigree/

兄にアキトクレッセント、姉にアンディデジール、叔父にオールブラッシュがある血統。晩成のダート血統という風。

アキトクレッセントとオールブラッシュは父がウォーエンブレムで、アンディデジールは父ディープインパクト。父から受けるHyperion晩成をきっかりと表現する一家らしい。

ロードカナロア×フレンチデピュティ

とてもシンプルな配合形で、おおよそ「Storm Catフレンチデピュティ3×2」を構成。Good Example≒Eight Thirtyを累進するタイプのニアリークロスだ。

しかし「ロッタレース≒Storm Cat3×2」を提唱する俺にとっては物足りない。Eight Thirtyを継続するよりもBuckpasserを経由したEight Thirty≒War Admiralが好ましい。

諸々を含めるとBolero Rose≒Buckpasserみたいな感じにもなり、この形からLa Troienneを供給するのが楽しい。

つまりティックルピンクとの配合はあんまり楽しくない。ロードカナロアの楽しさはいつもLa Troienneから。

Bold Rulerクロスの善と悪

ロードカナロアの母レディブラッサムが「Secretariat=Syrian Sea3×4」で、これをBuckpasser的なカスタマイズを経た上で、遺伝を受けるのがベストである。

Secretariatのクロスを入れるとバランスが大きく崩れる。なのでこれは絶対に避けるべきである。しかしBold Rulerの継続はそんなに悪いことでもない。けれどスッキリと素直に褒められる配合も取りづらいのよねぇ~。

ましてやPrincequilloとの絡みを持つのは禁物で、Seattle SlewフレンチデピュティによるBold Rulerクロスは長期的・短期的な問題を抱える。成長力の限界もあるし、ことによっては3歳春の大舞台を前にして失速することもありえる。

けれどPOGの観点ではこっちの方が稼ぐと思う。アーモンドアイ級の配合と表現なら別かな。あとPOG期間を有馬までにするならば母は非Princequilloでまとめて、その上でBold Rulerを一本引くくらいが良い。

ティックルピンクの底力

現代の配合ならばHyperionの異系に頼るべきで、ティックルピンクは父からその影響を受けやすい様子。ルーラーシップの方がその観点では強烈な遺伝を誇るが、In Realityの共通項を持つロードカナロアとの配合も決して劣ることはない。

この場合「HyperionにまみれたIn Reality」と「Hyperionと密接にかかわらないIn Reality」の対比が重要で、ニアリークロスとは真逆の理屈で褒められるべきインブリードだ。

惜しみなくロードカナロアHyperionを使いこなす配合形だろう。

致命傷に至るか

この配合にはLa Troienneの観点からも褒めづらくあるが、また相似配合であることもそれを際立たせる。母は一勝しかしていないイマイチな表現馬であり、相似配合をとるには不足がある。

お互いの主要血統をクロスするということはお互いの競争能力を足して2で割るという様な形に出やすく、母の競争能力が試される部分が大。ティックルピンクというのはその点で不足がある。

緊張と緩和を成立させたアキトクレッセントやアンディデジールほど成功するのか怪しいのよね。けれどオルフェーヴルを相手にしても1勝馬を出したのだし、また相似というほどのものでもない。けれど塩梅として難しいところがあることにも間違いがない。

化物が出る配合じゃない。父の傾向からして1勝は難しくないと思うが・・・。


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