今年はメンバーはレベルが低めであるが、個性たっぷりな馬が揃っていて予想が楽しいレースとなっている。
こういうときは母父シングスピールでファイナルアンサーなのだが、これどうしたもんかな。
機動力でファイナルアンサーって意味でもあるけれど、うーん、ファイナルアンサーって死語だよねぇ。みのもんたも消え去ったし、別にミリオネア好きでもなかったけれど、あのウザさと相まって良い言葉だと思う。流行り言葉だけあって、一発で色々伝わるもん。葛藤の上にある切迫した決意、ファイナルアンサー。
ロンスパ世界
新潟記念ではあまりトニービンが躍動しない。本格化によって下り適性を失うためとも言えるが、スパートとの兼ね合いに劣る面もやはりある。道中での負荷があってなんぼなわけで、切れ味やスパートでの負荷はそこまで得意ではない。
いつも書くことである。完全に本格化したジャスタウェイであってもスローのマイルを追い込めばクラレントの2着だし、スロー&スパートの毎日王冠ではエイシンフラッシュを追い詰めるに留まる。トウケイヘイローがペースメーカーをした中距離戦であればこそ差し突き放すのである。
秋天の爆走は福永の好騎乗込みであるけれど、限界値の差を明らかとした内容。それは、とても、ハーツクライらしい内容。
まぁ、とりあえず、そういうレースに新潟記念はなりづらいって話。ワンターンだけれど3角入りの際にペースがどうしても落ちてしまう。おそらく騎手の誰もが「新潟記念をイーブンペースで綺麗に踏破する」なんてことを考えないのだろう。ペースダウンありきだ。
息を入れずにどう走るんだ、というレイアウトだもの。
ありきの世界
そもそもの話、Haloは日本にある競争馬のほとんどが所有する要素だ。
だからHaloクロスってのはHaloらしさを飛び出して、別のものに迎合する仕組み。タツゴウゲキやコスモネモシンはそういう類の配合と言える。
「らしさ」ってのは日本競馬の大基準であり、これを認識する機会は乏しい。ハーツもディープもダイワメもステゴも・・・みんなHaloらしいわけよね。でもみんな違うHaloだわ。
マーティンボロ含め、そういう馬が勝つレースとも言えるが・・・もう少し違う見方があると思う。「Haloクロスが勝ったのだ」って話じゃなくて、「Halo×◯◯が勝ったのだ」って。
予想印
◎グリュイエール
◯セダブリランテス
△ブラストワンピース
Halo×Specialに1票を
とりあえずSpecial持ちが好走しているので、母父キンカメのグリュイエールを本命に。
エプソムカップでは「Northern Dancer×Nasrullah×Princequillo×Buckpasser」がオンとなりやすい配合として東京で上昇する類の配合と見た。しかし実際にはサトノアーサーと似たような脚の使い方をしており、グリュイエールもまた平坦巧者のBold Rulerであるらしい。
内容からして素質の差を感じるが、この条件で争うならばギリギリ凌ぐこともありそう。鞍上は名手戸崎圭太で、サトノアーサーをエプソムカップ勝ちへ導いた騎手でもある。同じ競馬をすれば勝ち切りを見込める。
格の違う馬一頭
ブラストワンピースの馬券が売れている。最内枠はどうかと思うが競馬の仕方を思えばそこまでのロスはなさそうである。
しかしこの馬はそんなに強い配合をしておらず、モズカッチャンの2枚下にある「ハービン×キンカメ」配合だ。相手関係からして人気に祭り上げられるのは仕方ないが、いささか青田買いの匂いもある。
その点、セダブリランテスは配合が突き抜けて良い馬。臨戦に問題があるのだが、その程度なんてことない。重賞2勝を含めて競走成績は4-0-1-0てなもんで、現役古馬ではトップクラスの存在と見込む。
唯一の負け戦であるAR共では同級生のスワーヴリチャードに大きな差をつけられてしまったが、あんな風にハマったハーツクライに追いすがる手立てなんてそうそうない。
重要なのは3歳秋の段階で挑んだ東京2500mで、ステイヤー然とした表現を持つソールインパクトに1.1/4馬身差にとどめたことだ。しかも母父ブライアンズタイムが馬群に揉まれながらの着差であるから、贔屓目で見たら、差など全くない。
「俺は中距離馬なんだ!」と憤慨するかのような中山金杯のパフォーマンスは記憶に新しい。戸崎圭太がハマった競馬らしいとんでもなく地味な勝ち方であったが、紛れない横綱相撲の内容だ。中山2000mをああいう風に粘る馬も珍しい。
ラブリーデイくらいの格を持つ馬で、ちょっと競馬が下手くそな分だけラブリーデイほど勝ち味はないかな。しかしG1で争うに足る配合であり、ディープブリランテの最高級産駒に違いはない。
石川裕紀人は決して下手な騎手でもないが、流石に戸崎圭太・池添謙一らトップジョッキーを相手取ると見劣りがする。人気馬の背より彼らと争えるのだ。素晴らしい若手ジョッキーに違いはない。
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