砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

秋天回顧

逃げ馬不在でスロー想定というものが初手から崩れていた。

ダンビュライトが除外になったのが悲しいところ。まさかの12頭立てに。散々走り回ったあとに捕まえられたが、そのときにピタッと写真撮影でもするのかってくらいにポーズが決まっている。

しかし・・・音無厩舎の馬は本当に暴れ馬ばっかりね。

ダンビュライトが放馬して、キセキが逃げの3着。ルーラーシップは意外と逃げの気性をオンに出来る種牡馬なのだね。エアグルーヴ一家にそういったイメージはないのだけれども。

しっかしまぁ菊花賞だけ勝っている4歳馬が秋天で馬券になったのも驚きだが、それが逃げ戦術によるもの。ルーラーシップの不思議がまた増えたぞ・・・!

逃げ馬でないのに逃げると、どこかで絶対に集中力が切れるはず。最後の踏ん張りを要するタイミングで失速するのは日常茶飯事で、それはラップの問題では考えられないことが多い。「普段の競馬より楽だったよね?」という凡走をする。

馬群に入れられない追い込み馬での逃げ・・・というのは秋山や横ノリがやる戦法。けれどこれはポツン気味の単走状態が普段からの競馬で、追い込みも追い込み、最後方競馬の馬がやる。競り合いとかしない馬。

けれどキセキは毎日王冠にて競り合いの競馬をしていた。1800mという距離もあるとは思うが、番手で折り合いはついていたように見える。

ルーラーシップが番手競馬で結果を出しているし、先頭の競馬はテトラドラクマの例からして4角からが限界だという結論だった。別に間違っちゃいないと思うがなぁ。

母系から考えれば、逃げて残るはそりゃそうよって。ロンドンブリッジは桜花賞を逃げて2着した馬だし、ダイワエルシエーロビッグプラネットも逃げ先行。グレーターロンドンだってポツンタイプの追い込み馬だ。

血統に全く関係しない話だが・・・。

グレーターロンドン=ブリッツフィナーレの段階ではディープ×Danzigで切れっぽすぎる?

けれど、ルーラーシップで鈍重になった分だけ、逃げても脚が残る。

逃げの気性はロンドンブリッジから補完、あるいは継続されていると。

ほーん。大外一気の菊花賞馬様にはちょっと厳しい理屈に見えるがねぇ。

だがラップの傾向からすれば生粋の逃げ馬である必要はない。ビュッと行ってスッと控えて、それからウガーて突っ込むわけじゃないから。淡々と行って、淡々と残った感じ。これはあんまり逃げ馬の表現(ビュッ・スッ・ウガー)を必要としない。

これが「スローで逃げて、あとは展開なりにビュッと弾けてください。」というオーダーなら凡走だったろう。逃げ馬の気質はロンドンブリッジによる担保があるので、逃げ馬としての表現を必要としない展開なら勝負の内だったか。

・・・ロンドンブリッジの桜花賞を見ていたら逃げによる△は打てたかもしれない。あの二の足の付き方はキセキそっくりだ。イーブンくらいにしか出ないくらいのに、そこからスルスルスルスルと上がっていく。

「俺は行くぞファイヤー!」じゃなくて、他馬との関わりから燃え上がっていくような。くすぶり続けるような逃げの気性。

16分の1Ahonoora・8分の1ウインドインハーヘア・4分の1エアグルーヴ。紡がれてきた「非Blue Larkspur・Hyperion×Court Martial」の炎だ。

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