砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

名手の陰にスロー 11/3・11/4回顧

今年のAR共は怒涛のG1三連発の影にあり、「一流ダートに乗られない騎手」の競演となった。

ルメールなし、ミルコなし、武豊なし、岩田なし、藤岡兄貴なし、横ノリなし、戸崎なし、池添なし、大野なし、福永なし、和田竜なし、ウチパクなし、フルキチなし、幸なし、浜中なし、丸山元気なし、吉田隼人なし。

JBCに乗鞍はなくとも川田、松山、も関西にいた。

そのせいもあって三浦皇成や田辺に良い馬があつまり、北村友一藤岡康太関西馬に乗って頑張っていた。

加えて・・・イケイケ関東マンは福島にあった。柴山雄一・丹内・ツムツム・エダテル・マルキョウ・秋山。イケイケ関西マンの酒井学や川須も福島。

よーく考えてみると・・・今週日曜の東京がドスロー世界になることを誰も止められなかったのだ。

百日草特別

馬場が速いのに競りかけてくる一流がいないものだから、「とにかく前で折り合ったもの選手権」が開催された。その結果、トーラスジェミニ木幡育也が最低人気からの大金星。

東京2000mで「4分の3Ribot・4分の1Allegretta」がドスロー&スパート戦を展開すると止まらない。後ろもあんな風に追いかけるつもりはなかったから、安易な先行へ投じられたリバーシブルレーンとエクザルフは沈没。

差しにまわったボスジラが2着まで届かせたものの、前半に稼がれたマージンを埋めるには至らなかった。

木幡育也を知っている人間でないと、ちょっと狙えなかった馬券かなぁと。POG指名のリバーシブルレーンはこういう競馬じゃ全く弱いから、仕方ない。

AR共

東京2500mらしからぬスーパースロー3F瞬発となったのが今年のAR共。32秒で上がる東京2500mというのは・・・。

ウインテンダネスは小回り気質なので東京2500mだとスローしかないのよねぇ。けれどヴォージュはスローで活路がないものだから、ある程度の仕掛けで後半は流れると思っていた。

◎ノーブルマーズがポンと出て「誰か来てくれー」の状態になってしまったのが予想外すぎる。東京2500mの内枠があんな風に困るのはとても珍しいこと。

内枠は揉まれながらも登りながらの先行争いを演じる。対して外枠というのは斜めに登りながら二の足をつけてピューンっとそれを封じてしまうと。そのピューンっに呼応して先行勢がなだれ込み、内枠で頑張ろうとする馬は気がつきゃ後方ということ。

それが中京2000mや東京2500mに共通する「内枠敗北の筋書き」。逆を言えば内の差し馬は出足さえつけられたら絶好の好位差し展開となるわけで、ノーブルマーズに託したのはそれだ。

それが先頭に立ちかけたっていうんだから、どうしようもない。真ん中の枠が探り探りに位置をとって、きちんと弾けた。これは枠の勉強になるレースだなぁ。外枠は極端が出来ないといけないし、内枠は器用な立ち回りが出来なくてはならない。

ノーブルマーズはそこまで器用でなかったし、ウインテンダネスも突き抜けた不器用でなかった。こういうときはおとなしく真ん中の枠を買っておけばいいのだなぁ。

南武特別

オジュウチョウサン快勝。これで連勝記録を11まで伸ばした。2年と半年の間を無敗とか、日本競馬らしからぬ最強っぷり。

「いまさら平地かよ」という思いは多々あったが、こうなると陣営の挑戦に脱帽するばかりだ。「歴代最強の障害馬」に終わらせない心意気。

今回の勝利は展開に助けられたところはあるだろう。しかしブラックプラチナムにとっても絶好だった。最低でもオープンクラスの実力を保証する内容だろう。

というかね、AR共を逃げたら勝ちきったんじゃないかな。

JBCレディスクラシック

ディープ殿負けで、ディープ勝ち。ラヴィッスマンの姉貴アンデュデジールがG1ウィナーとなりました。

POG指名ラヴィッスマンのデビューが待たれるが、これはもうダービーまでに1勝してくれるかどうか。軌道に乗ればなんとでもなる配合だと思うけれど。

ワキタエンカは結果的に不要な出走であったか。2.7秒差の負けなので、精神的にやられていないといいな。今年はこれで終いにしてしまっておくれ。放牧出して阪神牝馬Sから始動しよう。(提案)

あ、アンデュデジールの勝利によって辻牧場はアドマイヤホープ以来のG1制覇。中央G1ともなると・・・インターグロリア桜花賞以来となるのだろうか。

繁殖牝馬の質は社台級で、というか、そちらの系譜にある馬をゲットしてる感じ。ゲットというか、実質的には二軍みたいな扱いになっているのかも。ティックルピンクは社台レースホースで募集された馬だった。

その繁殖実績はドリジャニ産駒のウェルノーテッド以外は勝ち上がり。ティックルゴールド(ステゴ)・アキトクレッセント(ウォーエンブレム)・アンデュデジール(ディープ)・アルドーレ(オルフェ)がある。そしてラヴィッスマン(ロードカナロア)がデビュー予定。

横ノリにディープのイメージはないが、母系にTudor MInstrelを引くタイプとは縁がある。アンビシャスとかヴァンセンヌがそう。(他にはマルゼンスキー組のカワキタエンカやステイインザライフ)

サクラローレルホクトベガTudor Minstrel持ちなのです。

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