砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

有馬記念予想 素敵な枠組み(及び東京千八化への展望)

1番トーセンラー武豊先行
2番ヴィルシーナ内田博幸逃げ先行
3番ワンアンドオンリー横山典弘先行
4番ジェンティルドンナ戸崎圭太好位先行
5番ラキシスCデムーロ差し先行
6番トゥザワールドビュイック先行
7番ラストインパクト菱田裕二差し先行
8番メイショウマンボ武幸四郎差し
9番ウインバリアシオン藤岡康太差し追い込み
10番フェノーメノ田辺裕信差し先行
11番サトノノブレス池添謙一差し
12番デニムアンドルビー浜中俊差し追い込み
13番エピファネイア川田将雅差し先行
14番ゴールドシップ岩田康誠追い込み
15番ジャスタウェイ福永祐一差し追い込み
16番オーシャンブルー蛯名正義差し追い込み

結局はJRAの素敵なパワーが働いたんじゃないか、と言わんばかりの枠ですな。 しかし陣営側の思惑を無視しているわけではないでしょう。 エピファネイアはほとんど完璧に終わりましたね・・・。 あの形でジャパンカップを勝った馬が有馬記念の外枠で何が出来るだろう。 今年の中山は馬場自体は例年通りの重さではあるけど外伸びになっているわけじゃない。 ゴルシやウイバリのねじ伏せる競馬では一つ二つ足りない。好位からニョンっと差す馬が強いはず。 その意味ではジャスタウェイが最も不遇だね。内に入れたいはずだろうに。 菊花賞ワンアンドオンリーくらいに終わってる。狙いづらい。 何がどうなってしまってもロンスパ気味になるのは確かで、今の中山では例年より内が良い。 ロンスパ戦ってのは距離ロスVSストライドロスという風情もまたありますからね。 ストライドを伸ばしてトップスピードで突っ込むか、それとも小回りに差すか。 ピッチ走法でストライドロスなく小回りに差してくるオルフェーヴルとかいう馬もいましたが。 小回り戦で内枠から先行するというのは仕掛けどころを遅らせることにメリットを見出すわけです。 道中で稼いだマージンを活かしてトップスピードに乗せずとも残してやろう、という目論見。 もちろん最内をスルスルする馬もいますよ。ダイワスカーレットとかマツリダゴッホとか。 奴らの様な馬がいないからこそ今年の有馬記念は本命が打ちづらい。 サトノノブレスに賭けてやろうか、とも思ったけどこの枠だからねぇ。 金鯱賞トニービンの継続的な側面を利用していたから今回もそれで行くしかない。 この馬からトニービンを持ちだしたらオールドスタッフが脚を引っ張ると思うのだけど。 それならトゥザワールドだ。フェアリードールファミリーの3歳を古馬戦で本命にはしたくないが。 しかし皐月賞以来となる歓迎すべき舞台であるからね。赤帽子ならぎりぎり狙っても悪くない。 面白いのが最内3頭。トーセンラーヴィルシーナワンアンドオンリー。 ヴィルシは馬券で狙おうとはあまり思わない。だがトーセンラーはちょいと狙いたくなる。 今年の有馬記念ならそんなに厳しい馬場になるとは思えないからな。 中長距離戦でディープ産駒を狙うのはマイル戦でハーツ産駒を買うことに似ていて、 展開さえ合うなら買ってもいいのである。 仮に中山2500mを東京1800m的に持ち込めるのであればトーセンラー複勝は迷わない。 カレンブラックヒルが新潟2200mを東京1800mへ持ち込めたのだ。700mの無効化というのは今年ならばできなくはない。 テンから遅く行って3角までスローにする。そうすりゃ後ろの馬がロンスパに訴えても前残り。 マイル馬でもないのにマイル戦を勝ち切った恐るべき粘り脚ならば前残りの中山でも勝負になる。 だが東京千八というのはわりと中長距離馬が躍進する面もある。 [中断] [再開] 中長距離馬がどうしてやってくるかと言うと・・・ 結局「千八的」に持ち込んだとしても上がりの速さまでは千八には至らないからである。 新潟2200mの例を思えば非常に分かりやすい。 (というかこの舞台はスローになれば東京千八的になる) 先行&2F差しのマイネルラクリマラキシスがワンツーを決めたのに対して 3着にはクリールカイザーが来た。これはまくりながらの差し追い込みである。 実際の東京1800mではスピルバーグの様な恐ろしいラップを刻んで突っ込む必要がある。 4F的な差し脚で最後まで鈍らせない。トーセンラーも同じことが出来るだろう。 これは道中のスローによって前の馬が12.1-11.8-11.3-11.7くらいを余裕で刻めてしまうからだ。 これを追い込みに行くなら11.5-11.3-11.1-11.5くらいで突っ込まなければならない。厳しい。 しかし新潟内回りの直線は359mだ。 千八ではなく千八的だと前の先行馬は12.5-12.1-11.2-11.6というようなラップを刻む。 つまり直線に向くまではほとんどスパートをかけていないわけで、中長距離馬が持続力まかせにまくっても届かないこともない。 上はオールカマーだが同条件のセントライト記念も似た形である。 東京千八巧者のイスラボニータが直線だけで差し切って、小回り馬のトゥザワールドが2着。 3着4着5着が長い直線に向いた馬が来て、6着に11番人気単勝万馬券のメイクアップ。 (良馬場東京で32秒台で上がって勝ち負けしたらステファノスジャスタウェイと書いてた。  実際に富士Sを32秒9で上がって勝っちゃったけど・・・。  よく考えたらジャスタウェイのような成長力に富む血統背景がないんですよねぇ。  上積みがないならジャスタウェイには2歩も3歩も足りないわなぁ) メイクアップはオレハマッテルゼ×サドラーズウェルズ×ヴェイグリーノーブル×サーゲイロードAureole~Special~Lady Angelaと継続的に弄る心でしょうか。オレハマッテルゼの選択もまた渋い。 (オレハマッテルゼ自身がすでにダイナカールを弄っている配合) 結構鈍足傾向であるから馬場の渋った新潟内回りを重厚な欧州血統の母を頼りにまくりかかれば勝負にはなった。 これ、まさしく有馬記念的ですよね。 (オレハマッテルゼって結構いろんな産駒出すんだなぁ。短距離方面でハナズゴールがいるわけだし) 結局「千八的」に持ち込んだところでまくり競馬は確かな効果を発揮するわけですか。 ヴィルシーナがいかに頑張ろうとも今年のメンツでは着内は厳しそうだ。 この頑張りがどこまでのレベルに到達するかが鍵だろうなぁ。 2F競馬に持ち込めば内スルリが通用する。ジェンティルドンナが勝てる唯一のパターン。 これが「東京千八的」の最終的な到達点でしょう。 しかし有馬記念を完璧な2F競馬に持ち込める奇跡は起こせるものかは。 11年でさえ3Fだった。大逃げにでも持ち込まない限り公式ラップが2F展開にはならないと思う・・・ (それでは驚くほど意味がない。) 過去のラップを見てもそんな例はないからね。 ていうかそんなことをやらかせたら確実に逃げきれちゃうわ。他のジョッキー怒られる。 つまり新潟2200mにおける擬似東京1800mの領域までは到達できない、と。 それじゃどの領域に脚を突っ込むのか、って話ですわ。 [fin]