砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ベッキー大喜利解決編

マコトサンパギータについてもなかなか悩みましたが、ベッキーほどではありません。なんとなくの予感はしていましたが。

「掴みどころのない」という枕詞は大喜利参加者からすると最大のヒントであります。別にG1馬を作れっちゅう話ではありません。G1馬の母を作れっちゅう話でもありません。その道に乗せろっちゅう話とも違います。橋頭堡を築けっちゅう話です。チュー。(ネズミ)

大喜利はそんな話がほとんどでありますが、Halo3×4かつ4分の3Northern Dancerという自己主張を抱えていると難しさが跳ね上がります。名配合名繁殖ならばアウトブリード推奨の案件ですが、ベッキーからはそれが感じられません。そもそも、そういう繁殖が大喜利の題材とされることもないでしょう。橋本プロはルーラーシップを信じるばかりでオッケーですし。

彼女の主張を切り崩し、整形を行う必要があります。遺伝の最適化とも言うべき作業で、まぁまぁ、血統マニアはこういう話が大好きです。

 

キンカメとは安定

母ネネグースは4年連続でキンカメが相手で、15年と16年はロードカナロア。09年産駒(キンカメ)のロノは3勝した牡馬で、これが一番の活躍馬ですね。

BlakeneyとMorstonの母がWindmill Girlで、これはネネグースの牝系にあるSpringtimeの一家に属します。名繁殖というほどでもありませんが、牝系を継続する考え方は一つの正しさを帯びますか。

いうなればPilot Bird≒Spring Lightですから、一定の効果は見込まれます。ただ、キンカメの母系弄りが有効に働いたパターンは決して多くありませんね。

キンカメ×Blushing Groomなどは鉄板くさいんですが、特筆すべき結果は見られません。それでもホッコータルマエという一発は大きくありますか。

この名種牡馬の偉大は「Kingmambo×ラストタイクーン」をNijinsky血脈から支えることに成功したことでしょう。Blushing GroomはNijinskyとニックスの関係にありますが、「Nasrullah×Hyperion」の血統でもあります。そちらへ傾くとNijinskyとの絡みに不和が。

Pilot Birdをイジる以上は、この点に留意すべきです。キンカメ×ネネグースにHornbeamの重要は見られますが、Nijinskyよりのスピード&パワーほどではありません。ホッコータルマエの例外的成功はそこに決着しましょう。

 

Nijinsky神話予想

北米血統はNijinskyから底力を調達するというなんだか不思議なことをしています。日本競馬にもキャンペンガールやダンシングキイがいますので、変なことではありませんが。

日本の血統を数年間見てきた身としては不思議に思いますが、その見方で重ねた失敗も少なくありません。春に得た大抵の後悔はNijinsky由来です。

振れ幅の大きさもありましょうが、とまれ今の私はNijinsky大好き状態です。ベッキーの築くべき橋頭堡とはNijinskyだと考えますかね。

Northern Dancerの後継たちはそれぞれの道へ散りまして、LyphardやNijinskyなどは母系へ潜りました。LyphardはDubawiやディープインパクトを輩出し、NijinskyはPulpitを。

どれが有能という話でもありませんが、日本競馬は北米のスプリントを受け入れることとなります。ドレフォンが画期的かつ最新の候補となりますが、このベクトルにある種牡馬の輸入は増えてくるでしょう。(社台はロードカナロアとドレフォンで満腹かもしれません)

その時にはNijinskyがキーとなりましょう。インブリードに頓着しない異系ぶりは有能の一言ですから、アウトとすることはあまり考えずに積極的な導入が吉と考えます。その最善策は、上記の通りにキングカメハメハでしょう。

 

サンデーに及んで

当のキングカメハメハがプライベート設定となりましたので、後継種牡馬へその役割は委ねられます。

サンデーサイレンスクロスも視野。リオンディーズやラブリーデイであれば「父Nijinskyクロス・サンデーサイレンス4×3」ですね。レイデオロやオルフェーヴルからして4×3は特別の忌避を抱くものではありません。フサイチコンコルドからすれば3×3も。

サンデーの強い緊張は芝適性を含む柔らかなストライドが特徴としてあります。その制御のためにトラストとノットフォーマルはノーザンテーストを用い、キョウヘイはスペシャルウィーク≒ダンスインザダーク2×2。Flares=Omahaの頑強を伴って成功しています。

この3頭は母母が非Almahmoudであることが共通しています。Sadler's WellsやSeattle Slew、Robertoといった非Halo系のHail to Reason血脈を引くことも特筆事項でして、Almahmoudの緩和に注力していることが分かります。

母母による4分の1Almahmoudアウトが絶対条件であるかは不明でありますが、3頭中3頭がそうであるならば何かしらの理由が考えられます。Halo3×4からのサンデー3×3も字面からして面白くはありませんし、サンデークロスを目論むならば4×3が欲しいところ。字面・・・イメージより抱く勘は4×3も上策ではないとしますが、どうでしょう。私に美意識に適うものではないなぁと。

 

馬格アップへ

ベッキーは現役最重量で448kg。古馬になってからも特別増えず、むしろ減る一方。ラストラン時は431kgです。

累代から軽量の匂いは嗅ぎませんが、特筆すべき速さ≒重さ≒パワーが見られないのも事実。HaloでBold RulerでRobertoですから500kgクラスの馬格を持って困ることはありません。

馬格の引き出しを血統から考えますと、クロフネのDeputy Ministerが起点の一つです。In Reality血脈から馬格を得る、実にベターな選択です。

もうちっと違う線を考えますと、Hyperion血脈よりの馬格があります。英愛系ばかりがHyperionではありません。北米系にもSwapsという血がありまして、そのパワーでゴリゴリとまくるダートチャンピオンが登場したのは記憶に新しく。ルヴァンスレーヴのパワーはティンバーカントリー由来で、Swaps由来です。

Swapsとはまた別の北米系Hyperionがあります。私はこちらの方が好みでして、Danzig配合論のキーともなる血統、えぇ、Olympiaです。惚れるに値する名配合ですよ。

Hyperionを単純に抱えるばかりでは馬格が足りませんし、かといってクロフネやサザンヘイローの都合からHyperionの導入は不可欠。であればOlympiaやSwapsといったHyperionからの馬格を取り入れるのが吉でしょう。

 

Ambassador=Brown Prince

ベッキーに傍系の父母間クロスがない・・・というのが大きな悩みでした。その解決が図られたことをここにお伝えします。(深々)

上記の通りにAmbassadorによる解決が為されました。ベッキーはヴィミーとNashuaを介した父母間Ambassdorクロスでありますから「4分の4Ambassador」が狙えます。

「4本による4分の4」こそが至高の「4分の4」と言えますが、Dark Ronaldの傍系などは大した意味を持ちません。意味があるとすれば、Somethingroyalの母系をイジることです。Brown Prince=Ambassadorですね。

現状においてベッキーは「柔らかいSomethingroyal」と言えます。そして、大抵のSomethingroyal持ち種牡馬も、柔らかくあります。

柔らかい×柔らかい=柔らかい、という方程式はそう簡単に成り立ちませんが、現状のSomethingroyalクロスはそういう扱いとなりましょう。代を重ねて「硬いSomethingroyal」を作ることが先決です。

そのための一手としてAmbassador=Brown Princeがあります。クロフネへのNashuaクロスは積極的に行いたいですね。

 

答え

というわけでベッキー大喜利はストロングリターンを。

種付け料も下がりましたし、産駒も決して好調ではありません。晩成の種牡馬であることを考えても、勝ち馬頭数に不安が。ある程度の配合でなくては勝ち上がれないということですね。

加えて、クロフネとの相性に大きすぎる疑問が。Deputy Ministerの関わりにまるで触れておりません。勝ち上がりを思えばもっと違った選択があるでしょう。In Realityの方面からまとめてあげた方が面白いっちゃ面白い。

私が好きなものを後に残しておくタイプであることを差し引いても、ここでのワンクッションに大した意味はありません。ブラックタイドが十分にその役割を担っております故。

大喜利ですから。既に挙がっている候補は避けますと、こうなります。

 
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