つい最近まで平成だと思っていましたし、令和もつい最近になって始まったものだと。
ところが世間は既に令和2年へ進もうとしていて、私は国家試験の勉強も手を付けていないままに残り1ヶ月というやばい状態。年なんて越したくないっ!
有馬記念は近年まれに見る高レベル高実績のメンバーが揃いました。3歳牡馬・古牡馬・古牝馬・年度代表馬、それぞれの座は有馬の内容次第という大決戦。
アーモンドアイがここへ向かったのは年度代表馬の関係もありそう。今の実績でも選出の可能性はあるでしょうが、フィエールマン・キセキ・ワールドプレミアなど、今年の競馬を彩った有力馬がここを勝てば選出は厳しくなります。
では、どの様な結果が待っているのか・・・。
最強牝馬を思う
アーモンドアイの実績は東京の鬼という風。
私は・・・うーん、彼女の走り方を見ているとハリボテエレジーを思い出します。それを友人へ話すと「それって曲がれるのか・・・?」とコメント。
マッスルに安定した胴体へくっついた脚が優雅に回転するあのフォームからハリボテエレジーを想像しました。彼はハリボテエレジーという材料から曲がれないことを想像しました。そこまでは考えていなかった私は目からウロコ。
3歳春のあたりはキンカメらしい躍動があったわけですが、昨年のジャパンカップあたりからはStorm Catの影響が強い高速追走型の安定したフォームへ変化しています。躍動せずに速く動ける、というのはブエナビスタに通ずるものが。
秋華賞からして大外ぶんまわしの勝利でした。小回りで戦うならばアレがデフォルトの戦術となるのではないか・・・という危惧があります。
近年の有馬記念は外から届きません。競馬の巧みさ・・・というのもまた違いますが、「長いスパートに対応しつつも一定の機動力を有する」ということが重要となっています。これはつまり京都の長丁場に通ずる要素なのです。
3頭の菊花賞馬
4分の1サンデーの時代となり、キタサンブラック・サトノダイヤモンド・ゴールドシップなどの菊花賞馬が有馬を制しています。これに三冠馬オルフェーヴルも加えられます。
それ以外の勝ち馬と言いますと
8分の1サンデーのブラストワンピース・ゴールドアクター
三冠牝馬ジェンティルドンナ
ドバイワールドCを後に制するヴィクトワールピサ
三冠馬の全兄にしてグランプリキラーであるドリームジャーニー
歴代最強牝馬の一角ダイワスカーレット
ここらが4分の1サンデー時代以降の勝ち馬です。
ゆったりとした流れから向こう正面半ばからスパート開始。スパートはコーナー含みに継続されて入線まで続く長いものです。強いことは絶対条件の域を出ません。馬場状態や展開に左右されながら争うのが有馬記念とも。(オルフェやボリクリぐらいに有馬を攻略する馬であれば別ですが)
その点で、キセキ・フィエールマン・ワールドプレミアをどう評価するかは悩みどころとなります。有馬勝ち馬としての格はありましょうが、それでも勝てないのはグリーングラスからしても確かなことです。かの馬に対するテンポイントやトウショウボーイは今年の有馬にも存在するのです。
予想印
◎ヴェロックス
◯スワーヴリチャード
△アーモンドアイ
父子制覇を飛び越えて
菊花賞3着は相当に強い内容でして、これならば有馬でも通用します。ディープの2頭にあれで差し切られるのはしゃーない。京都ですから。
今までは「消耗戦になりづらいし登坂での消耗戦なんてありえないし」という3歳戦を戦ってきました。しかし今回は消耗戦内定の中山2500mです。競馬を形作るためにしてきた先行競馬とはおさらばして、フルパフォーマンスの差しに期待。
母系にSir Gaylordですから厳しい流れから先行する様な性質とは違うでしょう。実際に好位へ取り付いたりしていますし、ダービーは中団からの展開。神戸新聞杯ではドスローでもしっかり伸びての2着。根っからの先行馬には出来ない内容。
悪く言えば玉虫色の脚質ですが、消耗戦では塩梅の良いもの。Aureole≒ハイハット≒Alycidonなので外枠はむしろプラスでは。
まぁ、よきように思えば、ですか。
本格化ハーツクライ
ここでのプラス10kgは充実一路のハーツクライとて増やしすぎ。しかし菊花賞組以外は完調とは言い切れない臨戦ですので、仕上がりの面では古馬随一か。
柔らかくてギリギリの戦いへ踏み込めなかった本馬がここまで本格化したのだと感慨深くあります。これならば父の様な攻略も可能でしょうし、鞍上のマーフィーは先行達者。4角先頭に踊り込んで粘り込みを図る、と。
予想の基本線が本馬です。これを交わせる可能性があるとすれば・・・アーモンドアイかヴェロックスか、というのが私の評価です。私情を絡めて2着予想。
それでも最強の証明を
差しの馬場ならば本命であったはずですが、現在の中山は先行有利。先行から流れ込むともなりますと、骨っぽい牡馬と有馬で正面衝突です。
差されもしましょう。凌がれもしましょう。それでも半端な負け方は許されず、彼女は牝馬だてらに現役最強の地位にある馬として意地を見せなければなりません。
それでもここを制してみせるというのであれば、来年は凱旋門賞へ挑戦して欲しいですねぇ。もうこれ以上馬券で悩ませてくれるな。
余談
キセキやワールドプレミア、フィエールマンといった菊花賞馬は少なからず京都に専門を持っている様に思えます。具体的に何がどうであるかは分かりませんが、少なくとも登坂を利する働きはないはず。
リスグラシューは馬群嫌いのハーツですので、大外ぶんまわしか先行競馬。先行に打って出るでしょうが、ハーツ牝馬が有馬を凌ぎ切る画は描きづらい。
サートゥルナーリアは最後まで悩みましたが・・・うーん。馬の見方は分かりませんが、どうも私の好きな格好とはなってくれません。秋天の内容からしてもまだまだ発展途上なのでしょうか。
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