「ドゥラメンテの産駒って結局どうなの?」と思い、まずはエアグルーヴから掘っています。
ドゥラメンテの配合における、大きなポイントは、極端なことを言えば、
Special
Northern Dancer
Mill Reef
Hornbeam
サンデーサイレンス
カンパラ
バロクサイド
による「Nasrullah(≒Royal Charger≒Nearco+Mahmoud)×Hyperion」の組み合わせと言えるでしょう。
広いストライドと東京巧者という点でトニービン持ち血統らは似通います。ドゥラメンテはハーツ・ジャンポケ・ルーラーシップらと同じ様な傾向の産駒を出すことは想像しやすく。
したらばそういった形で誰もが成功しているのかって話で、内回りを苦手とする産駒ばかりなのかって話でもあります。ルーラーシップ産駒のキセキ、キンカメトニービンのラブリーデイはどうなってしまうのかと。(キセキは母がそういった組み合わせを多く引かない)(ラブリーデイは中山金杯のレコードを持つ宝塚記念勝ち馬)
ドゥラメンテの成立に冒頭の組み合わせクロスは必須であったことでしょう。しかし、産駒の成功に必須であるとは限りません。
そもそもMr. Prospector系として、Northern Dancer、ひいてはMahmoudの取り込みってのは大きな意味を持ちます。故にキングカメハメハの日本芝適性を語る場合「4分の1Mr. Prospector・4分の3Northern Dancer」という考えはわりかし重要です。
なのでキンカメはNorthern Dancerが大事なところでありましょうし、ダートチャンピオンとして誕生したホッコータルマエの母マダムチェロキーが非Northern Dancerであることも納得しやすい。
それでもホッコータルマエがMahmoudから脱却しきれないのは母が非Mahmoudであるコパノリッキーとの比較からも伺えます。この2頭は同時期にあったダートチャンピオン同士ですが、初顔合わせの14年フェブラリーSが最初で最後の接戦でした。
その後は大差のワンツーであったり、着順に差があったり。そして距離適性や得意な舞台の差から対戦成績が割りと少ないのです。(タルマエはドバイ遠征が常でしたし)
このホッコータルマエの例から確実に言えることは・・・ルーラーシップとの差です。
ルーラーシップは母父がトニービンであり、Mahmoudはノーザンテーストから1本引くばかりでした。つまり「父からの4分の1非Mahmoudの継続」です。
対してドゥラメンテは母父サンデーですから、自身は「4分の4Almahmoud」となります。ドゥラメンテはルーラーシップよりもNorthern Dancerの影響が濃い種牡馬と言えるでしょう。
ということはNorthern Dancerの絡んだニアリークロスで根本的に作り変えることができそうです。例えば・・・「Nijinsky×Blushing Groom」の組み合わせなんかは、実にドゥラメンテらしくない馬を出しそうです。
これはThe Dancerを狙っているわけですが、これへ全きょうだいクロスを打ち込んだ配合にはレディアルバローザ=エンジェルフェイスがあります。頑なで、硬そうで、がむしゃらな馬が出そう!(ホッコータルマエもBlushing Groom持ち)
あるいはトライマイベスト=El Gran Senorでも良いでしょう。Nureyev≒Sadler's Wellsもあります。ノーザンテースト≒Storm Bird≒The Minstrel≒Night Shift・・・まぁ、色々ですよね。
・・・
様々なものが脳内で渦巻いたところで本題へ戻らされます。
「したらエアグルーヴってなんなの?」
「エアグルーヴを作り変えるためには、何をなされていればいいの?」
「逆に、エアグルーヴの美点を表す配合ってどんなもの?」
バロクサイドからの累代、ガーサント・ノーザンテースト・トニービン・サンデーサイレンス・キングカメハメハ。これらに共通するもの、基礎牝馬バロクサイドからこんこんと受け継がれる素晴らしさはどこにあるのか。
つまるところ、「Nasrullah×Hyperion」の一つ前の段階、これが美しくあるための前準備、それはどこにあるのか。
POGブログは、ちょっと大変すぎて今年中には終わらなさそうなので。
このドゥラメンテの話と、別にモーリスの話で、今年の記事を埋めたいなぁと思っています。
[fin]