砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

泣きたくなるよヴェルナッツァ その3

前回書いたように種牡馬選択はクラシックディスタンスが望ましい、というんで良いと思います。

生産者さんもそれはかなーり意識されていたと思います。途中でヘニーヒューズやグランプリボスをチャレンジされていますが、また中長距離へ戻しているんですよね。そしたまたミッキーアイルという・・・。

大喜利に出しただけあって試行錯誤が見られますが、まぁ、生産者さんと望田先生とでおおよその見当はつけているのかなぁと。「ここらへんでしょうね~」って。

 

大喜利的にはディープ後継の取捨が基本だと思います。ただ、個人的にディープブリランテはNever Bendを引いていたからという見方が強くて、あんまりディープとの組み合わせは関係ないと思うのですよね。

ただ、ジェンティルドンナだとかもNever Bendを引いていたわけですし、ディープ×キンカメも当然ですがNever Bendを引いています。ワグネリアンやアカイトリノムスメですよね。

なので引き算足し算じゃないんですが、ディープブリランテで総合的に必要な血脈をカバーしたというやり方は間違っていたとも思いませんよね。これで大物を待つという選択肢もあったと思いますが、商売としてディープブリランテを売るのは大変そう。

毎年のように有力どころのディープ後継がスタッドインしていく中で、大した結果を出せないディープブリランテの神引きを待ち続けるのは・・・忍耐どころじゃないでしょう。

粘るにしても何かしらのバックが欲しいところで、同配合のカレンが重賞を勝ちましたーとか、ディープブリランテとの分かりやすいニックスがありますーとか、営業しやすいワンフレーズがあれば良かったんですよね。

現状においてミッキーアイルやディーマジェスティという選択は「父父ディープと母親の血統構成は大物感ありますよ!」という営業トークが強いんでしょうね。ディープブリランテと違って新しい種牡馬ってのも、良くも悪くも不透明で美味しい。

 

ただ、繁殖の現状における評価を考えますとダートの方が売れるのかな。配合的にも、そっちの方がSeattle Slewを求めやすいし・・・。

なんちゅうか、Seattle SlewとかNorthern Dancer以外のNearctic系を求めるのはUnbridled's Songの常みたいなとこあります。芝ならNever Bendの方が求めやすいんですけれど、やっぱりNorthern Dancerの緊張から逃れられないので。

Seattle SlewはA.P. Indyがその点で強いし、Seattle Songならニアリークロスが入るし、なんにしても美味しい。

その点でパイロを候補に挙げたいんですが、パイロはお高い。データからしても美味しいニックスとかもないので、ちょいと金額的な問題があるでしょうね。

 

ニックスと言えば、まだどなたも挙げられていませんが、アメリカンペイトリオットが。

ただWell Decoratedをアメトリは引くんで、ここのラインって好位とかで立ち回った方が美味しいBold Rulerなんですよね。それがちょっとUnbridled's Song×Forestry×フォーティナイナーのイメージと違っていて、難しいところです。

Numberの一族らしい方向に寄せるならアメトリでいいと思うんですが、流石に構成血統の殆どを無視した脚質に寄せちゃうのは美味しくないし、この累代には明らかな意図が感じられます。それを無視するとは好ましくありませんねぇ。

 

Danzig系で挙げるならアポロケンタッキーでしょうか。しかし現状でもヴェルナッツァの仔に馬格の問題がありませんから、デカすぎる産駒となる可能性も・・・?

ヴェルナッツァと相性が良さそうなだけに、ちょいと馬格が問題となる気がします。俊敏に動く必要のない累代ですけれど、Hyperionだとかの緊張が希薄になりすぎている傾向もありますんでね。Fair Trialとかも。

その点でディープとの相性があるわけで、こういう繁殖とディープが合うのは間違い無い話なのです。だからディープブリランテみたいにHyperionとFair Trialでタコ殴りにされた血統は良かったと思うんですよね~。セダブリランテスも父がブリランテだから成功したと思いますな。

やっぱり基本形はディープブリランテ×ヴェルナッツァでいいと思うのですよ。カレンより良い芝の配合となると、思いつかないかなぁって。

 

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