砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

2021年マイルCS回顧

予想を書いている間にレースが始まって、テレビをつけるのに四苦八苦していたらレースは終盤でした。インディチャンプ、青いシルクが今にも突き抜けそうな場面、しかし明らかにグランアレグリアでしかない外のサンデーレーシングがすごく良い脚で、こりゃ駄目だと。

 

改めてレースを見直してみますと、ダノンザキッドはすごく良いレースをしてるんですね。まぁ、外にポジションを取りたいグランアレグリアの更に外にいるってのは違うでしょう。

ある程度ペースが流れるならば真後ろでも手はあったと思うのですが、公式で1000m通過が59.3秒という超スローペース。内の馬場もピッカピカじゃありませんから、仕方がないところもありますか。

宝塚記念でクロノジェネシス相手にスローを作るのは「どうやって勝つんだよ」って思うんですが、阪神外で相手がグランアレグリアなら有効でしょう。包まれたら辛い馬ですから、格落ちのメンツでも対応できるペースに落とすのはありです。

このスローがアホみたいに刺さったのがサリオスで、3強の一角を崩した上に5着まで残ったホウオウアマゾン坂井瑠星の功績は大きいというべきでしょう。

 

しかしグランアレグリアの走りは圧巻で、4角をまわるだけで外のマークを外してしまいました。わりと執着されていたと思うのですが、グッとペースが上がっただけでついていけなくなってしまいましたね~。

スローを差しに行ったロータスランド田辺に悠々と追走してしまったのがグランアレグリアの素晴らしさでしょう。またルメールの上手さが圧巻でしたねぇ。あの広くないスペースで淀みなく流れ込んでしまった・・・。

 

川田の騎乗も流石で、グランアレグリアの内を封じていました。マークの対象が外へ行ったのを見届けてから内の進路を行くパターン。完璧だったと思います。

リプレーザがもうちょっと頑張ってくれていたら違ったと思いますが、あの外の馬群でポジションをキープするのは大変です。展開はドスロー、一気にペースが上がる区間、馬群を引っ張るのはロータスランド。重賞勝ちクラスでもついていくのは辛い。

ポジションキープしたのはグランアレグリアの他にダノンザキッド川田があり、これも流石のG1ウィナー。そしてあそこから更に伸びていけるのがエクスペディション的でありまして、若干フェノーメノも入っている特性なんですね~。

 

流石の「4分の3Tudor Minstrel」って感じで、今回の様なスローでもズバッと差してきます。アンビシャスの中山記念とか、ジャスタウェイの関屋記念とか、のように。

「もっと前目に位置を取られたら・・・」とやきもきしてしまうのもやっぱり同じです。実際にダノンザキッドはそうやってレースをしてきましたが、いかんせん、成長曲線の関係で色々大変。勝てない先行競馬は辛いですから。

それだけにマイルは好条件で、とりあえずはこの路線で成長を促していけばいいのではないかと思います。しかし前走で馬体重をドンッと乗せて、今回も2kg増。成長分であるみたいですから、のんびりと構える時間はないのかも。

 

その点でインディチャンプはまだまだ現役。トキオリアリティーならまだ一花咲かせてくれるだろう・・・という本命でしたが、ちょっと足りなかった。

福永騎手は何度も何度も、この馬で素人目で分かる様な下手を打たず、素晴らしい騎乗をしていると思います。それでもかつての強さは発揮し難い。

ダノンザキッドにゃ負けんだろう、横山武史騎手にリベンジ出来るだろう、という本命だったんですけれども、全部裏目っちゃいました。グランアレグリアは仕方ないにしても、シュネルマイスターとダノンザキッドには勝って欲しかったなぁ。

シュネルマイスターは本当に強い馬なんで、仕方がないんですけれども。

 

シュネルマイスターについては予想の方で散々語りました。

マイルなら圧倒的にグランアレグリア>シュネルマイスターで、安田記念での差は今年中に埋まらないだろう・・・と思っていたんですが4分の3馬身差ですね。展開を思えば、差が開かなかった。

グランアレグリアも最高の絶好調ってわけでもないし、5歳秋ですから多少のピークアウトも視野。しかしシュネルマイスターも3歳秋のドイツ牝系。成長曲線や出来の差は分かりませんけれど、素質だけみたら大差ないのかも。

そりゃ毎日王冠でダノンキングリーに逆襲を果たした時点でこりゃ強いなって、そりゃ安田記念で対等に争った時点でもこりゃ強いなって、そりゃそりゃ思います。

それでも東京より適性が低いであろう阪神外マイルでキチッと2着まで間に合わせてきた。不利も合わせて。ちょっとこれはびっくりですね。

ペースが流れていたらもうちょっと違ったかもしれません。もちろん、逆に勝ちきっていたかもしれません。今年の3歳は本当に楽しい馬が多いですね~。

 

この年代のPOGはこんなにおもしろい馬が多いのに、1頭も指名出来なかったのは残念です。今年の2歳はどんなもんですかね。テンダンスも来年の今頃にこんな風に活躍してくれたら嬉しいんですが。

ディーンズリスターはもう諦めてます・・・。

 

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