未だに格好がつかない「過去の好走血統って?」という話題。
さて。
気になるのはダートとの相性ですよね。
例えばシンザン記念。今年の勝者はミッキーアイルで去年はエーシントップ。
「エーシントップって今はダート馬じゃん」
「つまりダートっぽい、アメリカ的な感じが欲しいわけじゃん!」
時期が時期なので、ダート的な面が上手に作用するのかも、と思ってしまう。
事実、今年のミッキーアイルとて母方がデインヒルとヌレイエフでしょ?
ノーザンダンサー色濃く、という必須条件とアメリカ的な強さ、というのは十二分にクリアしている。
展開もドンピシャリでしたしね。
そしてシルクロードステークス。
過去の1着馬はやはりダート的な面が強かった。
ていうかね。新馬戦とか未勝利戦とか。あるいは現役後半あたりはダートを走っているわけです。
去年の勝者はドリームバレンチノ。今年はダート路線で活躍中じゃないですか!
一昨年の勝ち馬、ロードカナロアだってキンカメ×ストームキャット。
過去をさかのぼってもダート路線でそこそこ走ってる馬ばかりよ。
(スプリント馬ってのは不調になったらダート走らせとけ、みたいな面はあるけどね。元々がハイブリッドなんだわ)
なんとも判断しづらいのがフジキセキよね。
06年、08年、10年、と隔年で勝っているわけ。
11年はマンハッタンカフェのジョーカプチーノってんだからまた困りもの。
フジキセキはマイル以上になるとなかなか怪しいけども・・・
マンカフェのジョーカプチーノはマイルCSで大波乱を演出した逃げ馬であるし、
過去の勝ち馬を見ても・・・マイル路線でも活躍した馬は多いね。
(スプリント専門、という馬のが珍しいからな)
10年の勝ち馬、アルティマトゥーレってのは何者なんだろうなぁ。
元々フジキセキ産駒はダートを走るしね。
そして夏を走らないんだよね。さっぱり。
近年はその傾向ががっつり出てきてさ。
春と冬にしか走らない。馬場が一定以上荒れてないとダメッ!みたいな。
キンシャサノキセキにしたってタフな中京開催の高松宮記念を連覇しているじゃん?
でもスプリンターズステークスは届かない。秋~冬の入り頃は取りこぼしが目立つ。
そして京都では面白いくらい惨敗するんだわな。
シンボリクリスエス産駒のサンカルロ無双で有名な阪神カップは勝ってるんだからね。
まず、そういう馬なんでしょう。馬場的にも登坂的にもパワーが必要な舞台が望ましい。
マイルCSには行くのに安田記念にはいかない、ってのも面白いよね。ローテ的に行けなくはないだろうに。
こいつも同様で冬~春が旬。夏~秋はちょいと信頼しにくいかなぁ、と。
ということは、と。
現在の競馬界においてはちょっち能力の足りない種牡馬と言わざるを得ないわな。
馬場が向いて、季節が向いて、舞台が向いて、というレースは少ない。
今回出てくるフジキセキ産駒は・・・
ストレイトガールにケイアイアストン。
アストンくんは良いとしてもストレイトガールは大本命サイドですよ。
「フジキセキ産駒なんて出てこねぇだろ。なんて無駄なこと書いてたんだ」
と思って出馬表チェックしたら大本命馬が出てきたぜ。
糞馬場の去年の函館。そこを勝ち抜いてキーンランドカップ、と。
キーンランドカップの戦績はいいでしょう。
勝ち馬がファルブラヴとか言うノーザンダンサー近親馬を父に持っているんだから。
フジキセキはそこまで重馬場大得意というわけじゃない。
これで勝っちまってたら「お前ダート行けよ」ってなるところだったからね。。
そこからの中京開催尾張ステークス勝ちでしょ?フジキセキ産駒の王道パターンだ。
もう一頭の本命、レディオブオペラがどうなってるのか分からんから勧められはしないけどね。
キンカメとかだとちょっと面白いよね。
ぉぅ。そうだこいつはシングスピールじゃないか。忘れてたぜ。
サドウェルの方向でヘイローをプラスしているのか。
そしてこの距離ならヘイロークロスは欠かせない。サンデーを加えて更にキングマンボ、と。
キングマンボのヌレイエフとサドウェルは近親ですな。スペシャルでクロスしている。
サドラーズウェルズ×ヌレイエフ ってのはどんな効果をもたらすんでしょうかね。
確かトゥザグローリーがヌレイエフのクロスを持っていたよね。
で、栗山求先生によると「キングマンボはヌレイエフ×サドラーズウェルズの擬似クロスで大成功した」らしい。
「ははぁそうなんですか」と19インチワイド画面を前に思うわけです。
エルコンドルパサーとか、と。ははぁ。
「でもキングカメハメハはそういう流れで名馬は生まれなかったね」と更に言われる。
最後に「ヌレイエフ×サドラーズウェルズを持っている馬は重馬場で買いだ」と。
何やら今週からBコースになって浜中がウリウリで突いた良好な内馬場が終了してしまうらしいしね。
芝状況としてはどうなってしまうんでしょうか。外が決まるのか。ロスのない内が決まるフラットなのか。
まぁ、それはギリギリまで置いておきましょう。
とりあえず「こいつってこんな血統なんだ、へー」という話を終わらせなければ。
でね。大問題と思うのは。レディオブオペラには更にダンジグが入ってることさ。
ノーザンダンサー直仔が3頭もいるの。5代血統表に。多くね?
Haloが3*4で18.75%さ。で、ノーザンダンサーが4*5*5で12.50%さ。スペシャルも6.25%入ってる。
ヘイローでだいぶ軽くなったな、と思ったらノーザンダンサーが濃厚。
「シングスピールで距離短縮は果たすだろうが1200mにしてはノーダン濃すぎないかい?」と思う。
ヌレイエフだからそんな距離が長くなることもないけどさ。ダンジグも遠いし。
ミスプロもきっちり入っててネイティブダンサー分も悪くないな、と。
でも・・・マイルくらいまで行けそうな気も・・・。素人がなんとなく思うだけだが。
勝ちっぱなしだから路線変更はしないんだろう。一発負けたら「もっかい1400m行ってみる?」ってなるかも。
と、ここまで書いて。
レディオブオペラ。悪くはない。
問題は芝ですよ。淀短の時は内馬場有利。つまりは逃げ有利ですよ。
京都牝馬だって最内ニュルリとウリウリさんが差し切ったじゃない。
更に京都金杯だってエキストラエンドが内からズバリと抜けだしたじゃない。
しかし。その渋り馬場を得意とするのがヌレイエフ×サドラーズウェルズじゃないか、という事実がね。問題ですよ。
戦術的な芝の有利か、血統的な芝の有利か、という二つの天秤ですね。
つまり
前走は内馬場の有利で勝てた、とするならば今回は怪しい、と思うわけです。
事実だよね。これは真に事実だと思う。しかし「フラットだったら届いてた」という内容でもない。
ところがよ。前週よりも今週の方が・・・血統的には向きそうだ、ということになるわけ。
となると。外からぶっ差してくる馬より脚を使えばいい話だぜ!って話になるじゃない?なるじゃなーい。
前走だってエピセアロームと同じ脚を使えたんだしさ。まずまず問題はないと思うんだ。
ただし。
・キングマンボ配合でヌレイエフ×サドラーズウェルズの擬似クロス
・ノーザンダンサーの濃さ
という材料によって馬場は重いほうが良い、と判断するわけです。
対して・・・ヘイロークロスを考えるにもうちっと軽くなるんじゃないか、とも思う。
そうなると・・・前走がベストなのかなぁ、とまた悩みは深まっていく。
サンデーサイレンスが入っているからね。ねぇ。
サンデーとミスプロを合わせた唯一と言っていい大成功例はゼンノロブロイですよね。
これはスピニングワールドと合うというのだから血統的には悪くないはずだ。
サンデー×ミスプロ×ノーダン直系。これが良い、と。単純な話ね。
今回の場合は底から更に大発展してるんだよね。単純な話に終わらないんだよね。
ノーダン直系の中でも随一と言われるサドラーズウェルズ。
そして4分の3が同血のヌレイエフで擬似クロスが発生するんだ。
サドウェル系統のシングスピールにはヘイローの血が交じる。
そのヘイローがサンデーサイレンスのヘイローとクロスする、と。
その深奥にゃ僅か数戦で引退した名血のノーザンダンサー直仔、ダンジグがいらっしゃってね。
それでノーザンダンサーのクロスが色濃く出てくるわけです。
京都競馬を追って分かったのはね。
「ノーダンクロスが発生するとヌレイエフがなんか上手いこと作用してキレる馬になる」ってこと。
少なくともこの時期はそういうことだ。
となるとね。ジョーカプチーノよろしく、差し競馬も出来るくらいだと思うわけ。
彼はマイルCSを複雑にした大逃げ馬ですよ。でもこのシルクロードステークスは出遅れた。でも後方から差して勝ってるんです。
ヌレイエフクロスのあるトゥザグローリーとて馬場が重くなればきっちりと上がりを使ったんです。
擬似クロスでも同様に使えると思うんだよねぇ。
でもまぁ・・・藤田なら逃げるでしょうな。逃げるでしょう。つっかかる人も馬もいないだろう。
だいぶ楽逃げ出来る体制が出来てる。
楽出来る、のであれば。脚を残せる。
逃げ馬の本性ってのはやっぱり限界まで追い込んでこそ、と思うんです。
ハクサンムーンだって「時計が速くなれば」と言われながらも時計出して2着じゃない。
トウケイヘイローだって「重馬場だけ」と言われて秋天惨敗したわけじゃない。
それぞれロードカナロアだとかジェンティルドンナだとかが一生懸命追い込んでくれた。
今回はそれをやる奴がいない。
つまりは・・・面白くない。
こういう時にやって欲しいのが和田竜なんだけどもねぇ。
ヴィルシーナの逃げに突っかかった京都大賞典さ。あれが欲しい。
ん?
それとも・・・中枠外あたりにはいるか。そんで外枠にレディオブオペラな。
多分レディオブオペラを邪魔できるところにハマると思うんだなぁ・・・。
分からんね
[fin]