まさかのまさかだろう。
ディサイファは「サンデーミスプロバックパサ」かつ「グラワン牝系経由のリファールダンジグ」かつ「Sir Ivorクロスのディープ」というイマイチ判別のしづらいところがあった。
「ディープ的に靭やかなんだけど前脚がグラスワンダー牝系の影響を受けて伸びきらない」という素人目にも分かる矛盾を抱えていたから外回りでも内回りでも買いづらい面倒な馬で、唯一自信を持って消せるのは些細な齟齬も許さないG1レースだけだった。
でも一昨年のエプソムカップは自信を持った本命だったのだわ。そこそこに荒れた東京での加速競争においては半端者ディープが勝ち切れる、という論拠。
まぁスローで番手を受ければディサイファが捕まらないということも考えた。「サンデーミスプロバックパサーの異端」なんてマヌケなタイトルでラスパクと比較しながらあれこれ考えたりもした。でもなんか札幌にハマるイメージを持てなかったのよな。このメンツを相手に頑張れるとは思えなかった。
ましてやこれだけのペースでなぁ・・・。ドバイミレニアム、ひいてはフォールアスペン恐るべし。
そのまぬけなタイトルの日記で書いていたのは
・サンデーミスプロバックパサー+フォールアスペン+ハイインロー
・牝系からはロベルト系の種牡馬を相手に超G1級を出している
という共通点から何か探れないかと考えて、まるで検討がつかずに投げちゃったのよ。
二頭とも中京2000mのしぶとい流れを差し切ったわけだからきっと面白いことが書けると思ったのだけど・・・全然だったなぁ。まとまりがつかないのはよくあるけれど何にも思いつかないのはね。
こういう結果が出てみると・・・ディサイファってのはHalo≒Sir Ivorという機動力じみたストライドで走っていたわけで、それにグラスワンダー牝系が重なることで持続型の内回り馬と出ていたのかも、と見られる。
父ディープでスロー巧者と受け取っていたのはミスだわなぁ。素直に血統を見れば持続戦巧者よ。並んでからハイインローを振り絞って抜かせない凌ぎきるの馬だわ。半端なレースをしていたのは前受けしきれなかったことが原因だったんだ。こんなにドバイミレニアムの影響が強かっただなんて・・・。
それに気づいていたとしてもヨシトミ先生のこのペースは分からなかったわなぁ。関屋記念のドスローに全部イメージ持って行かれていた。先生ありがとう。これが僕の望んでいた札幌記念です。
そしてビッグアーサーの2着のこともあるな。これも懺悔。
1000m戦を頑強にぶっちぎったベルカントはサクラバクシンオーとして完全に花開いているわけで、それなら多少ペースが速かろうが突き抜けて見せるかもしれん・・・という予感は薄っすらと、とっても薄っすらとはあったけれども。
それにしたって藤岡弟は・・・いや、ペース判断の難しいレースになったからポジショニングだけで勝てるレースではなかったわな。それに小回りヨーイドンになってしまった側面もあるからAlydarを抱えたベルカントに負けるのも頷ける。ビッグアーサーは真逆のSpecialを使っているから・・・。
だけどここで楽勝出来なかったのだから小回り色の強いのスプリントは合わないかもしれん。セントウルでは勝てるけれどスプリンターズでは勝ち切れない。でも高松宮記念で雪辱を晴らす・・・そんな馬になってしまうかも。
にしてもスマートオリオンのグラスワンダー談義に始まって、メイショウスザンナの「Raise a Native+Danzig+Hail to Reason+Ribot+ハイインロー」へ繋がり、そしてディサイファのグラワン牝系へ。
この夏は様々なグラスワンダーを見せてくれた有意義なものであると心から思う。フォーエバーグラワン、オンリーワングラワン。
[追記]
こうして考えてみるとヨシトミ先生って無理に抑える人じゃなくて、あくまでコースレイアウトに沿ったスローを展開する人なのかもしれんな。ただのスロー大好きっ子なら新潟マイルを4Fスパートに持ち込むなんてことはしないはずだよなぁ。
[fin]