砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

サンデー×Lyphard マイルCS予想

ディープ無双に対する考えを。

サンデーサイレンスは短距離馬としてはあまりにも柔らかすぎる、という話をモチジュン先生は書かれている。それじゃサンデーサイレンス系のマイラーとして何をすべきか。

まず必要なのは持続的な回転力。しかしこれはサンデーサイレンスの暴力的な中距離適性により俊敏性へと変えられてしまう。なのでまずはサンデーサイレンスの絶対的遺伝力から逃れるために優れた短距離的馬体を持った繁殖から全ては始まるだろう。

かといってサンデーサイレンスを利用しないのでは話にならん。アルビアーノを除いて今年もやっぱりサンデー祭りな出走馬であるから、予想としては「サンデーサイレンスを上手に活用しつつもマイラーとして優秀な産駒」ということになる。もう意味が分からん。サンデーサイレンス持ち≠マイラーなのだから。

サンデーサイレンスが暴力的な中距離適性を発揮するのはNasrullah系と高い親和性を持つからで、これは世界的に利用されている柔らかさの伝道師だ。しかしもう一方で現代スピードの伝道師であるMumtaz Mahalお嬢の有力派閥でもあるから使わない手はないし、使わない方法もない。Nasrullahを持たない繁殖なんて見たことないもん。

この靭やかスピードを変質させるために有効なのがNijinskyLyphardDanzigなどのNorthern Dancer系。これが現代日本競馬のテンプレートというべきか。Nasrullah≒Royal ChagerにMahmoudを加え、更にAlmahmoudクロスを発生させる。その上でNative Dancerの米血スイッチ付加。そしてNijinskyならば米血的回転力が増し増しで、Lyphardは欧州的回転力、Danzigはその中間だ。

そんでようやくマイルCSの話となるわけだが、京都外回りというのは実に米血的回転力が機能しづらい舞台なのだわ。米血=ダートであるから常に砂をかき分ける様なピッチの速さがあり、スピードをキャリーする様な走りをこの区域の血は表現しない。

京都外はロンシャン的なわけだから欧州でも特にフランスの血が有効だろう。よってフランス血脈を牝系に抱えるLyphard持ちを狙うべきである。

次、Lyphard配合史。

[fin]