砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

Danzig配合論 Danehill編(の完成は何年後?)

Danzig配合論はこれで最後ではあるけれども、いずれPolish Presidentとかも考えた方がいいのかも。


これまでヤマニンパラダイス=BertoliniにChief's Crown、Anabaaと進めてきて、Danzig配合に関しては少しつかめた気分になっている今日このごろ。これらの配合馬におおよそ共通するのは以下の点である。

Princequilloを持つこと

NasrullahやRoyal Chagerを通じてNearcoの緊張を図ること

Hyperionを持つこと

・Son-in-lawを持つこと

・Admiral's Voyageの米血統を緊張させること

こうして並べてみると極めてありきたりな要素である。しかし短距離志向のDanzig産駒にあって要素をほとんど変えずに中距離馬としたChief's Crownも出ているから、血統の経由というのが非常に重要であることが分かる。Danehillはその観点からHis MajestyとBuckpasserというのは優秀であって、欧州のスタミナを得るにしても米血統のスピードを得るにしても優れた血統を経由しているのだね。

そしてひときわ目につくのがNatalma3*3だ。

このスーパークロスが機能するのは今までの三編を見てもらえば分かっていただけると思う。NasrullahやRoyal ChagerでMahmoudを弄り、Raise a NativeNative Dancerを弄る。そういった配合でDanzigは後継種牡馬を作り上げてきた。

もう一つ大きな要因としてHis Majestyが欧州の血統として4分の1を制圧していることがあり、今までもゲイメセンSecretariatでスタミナを補完した配合馬はいたがHimyarなどの血統に対して完全な異系をとる4分の1はなかった。

加えて「4分の3Mahmoud、4分の1非Mahmoud」と「4分の1Nearco、4分の3非Nearco」を両立させるのだから恐れ入る。今まではNearco混じりにNasrullahやRoyal ChagerでMahmoudをいじったものだがDanehillは緊張と緩和のリズムをきちんと守って曖昧なことをしないスタイルだ。

Ribotというのがまた絶妙で、フェデリコ・テシオは基本的にサイアーラインを伸ばすようなことはしない主義であったがRibotだけは別。異系血統の探求者フェデリコ・テシオが自家生産の果てにたどり着いた異系血統の最高傑作である。だから現代競馬に最も影響を与えたテシオの傑作Nearcoとも血統要素が似通っている。この類似点を探すのも楽しそうだが・・・。

Nearco×Ribotのニックスに具体的な説明をつけられたらどれだけ面白い話になるかな。というよりもRibotBuckpasserに関してそれぞれの配合論を書かないとDanehill配合論は宙ぶらりんのままであることを今更になって気づく。

そしてそれはグラスワンダーに関してもそうなのだよねぇ。

Ribotってなんなの?」と思っている人はたくさんいると思うし俺もその一人だ。「フェデリコ・テシオの例外で最高傑作なんだぞー」とお茶を濁してみたけども、これは問題の引き伸ばしというか臭いものにフタをしただけというか・・・。

大問題だよねえ。Graustark=His MajestyとNearco系の間には絶対にニックスがある。ブライアンズタイムなりグラスワンダーなりデインヒルなりキングマンボなり・・・例に暇がないってやつだ。

でもこんな大きなネタは有馬記念の予想が始まる来週までに書ききれない。なんということでしょう。

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