砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

特注血統フレンチデピュティ NHKマイルC予想

GWは素晴らしい。競馬予想に割く時間に溢れている。

特注血統というと基本的にNorthern Dancerが深く関わっているわけで、そうなると当然のことながらLady Angelaも大切になってくる。ならばAlibhaiも重要であろう。Traceryも重要であろう。

単純にTraceryとかAlibhaiと言い始めたらダイワメジャーを全部買わなきゃならなくなってしまう。なのでダイワメジャーは別に扱う予定である。つまりメジャーエンブレムに関してもまた別に書くつもりだ。

まずはフレンチデピュティに関して。

重要と見えるのはMitterandの存在。Bold Ruler✕Eight Thirty✕Princequillo✕Not Afraid✕Count Fleetの組み合わせが絶妙である。単なるボルキロではなくHerodiasクロスやナスフリートを包括するのは素晴らしい。

おそらくHold Your Peace単体で特注血統と言えるだろう。実際にトキオリアリティー産駒のリアルインパクトアイルラヴァゲインの2頭が3着している。

Blue Larkspur✕Sir GallahadはNothirdchanceとも脈絡するので、4分の3Hail to Reasonのマイネルホウオウには大きな効果が見込まれる。特にRoberto経由であると効果が大きいらしくピンクカメオクロフネもこのパターンだ。下手にサンデーを組み込まず一貫性を持たせたほうが大成する。

このフレンチデピュティ✕Roberoの配合に足りないものはブライアンズタイムノーザンテーストから計算することが出来そうだ。Transmute=トラフィック(Erin、Hasty Roadなど)やTeresina(Alibhaiなど)を持ってくると良いのではないかな。マイネルホウオウは牝祖トサハヤテの相似配合が光る。

これらのことを踏まえて出走馬を見てみると

オーヴィレール

 Robertoクロスには目を瞑ることができるがLyphardの浮き具合には疑問。名牝系の出身だがこの枝葉はハズレだろう。これがStorm BirdNijinskyなどであればもう少し違う評価が出来たと思う。

シャドウアプローチ

 ミュゼスルタンとは2分の1が同血(母が全姉妹)の間柄。父がキングカメハメハからジャングルポケットに変わってFair Trialが活きる配合形になった。反面、トニービン✕ボルキロラトロの配合形になったので切れ味の拠り所が不透明である。それに2代母マルカコマチが非NDなのだからキングカメハメハを配した「4分の3ND、4分の1非ND」の形を取ったほうが理に適う。結果は出ているが好配合とは言いづらい。

ツーエムレジェンド

 Pacific Princessの牝系からはナリタブライアンビワハヤヒデに・・・と語るのは長くなるので省略。バブルガムフェローと同じ「サンデー✕Lyphard+ハイインロー」の配合系をとるディープインパクトとの間にキズナラストインパクトが出ているから母プリンセスイブの配合に間違いはないだろう。ディープであった方がより良かっただろうけれども。

 ただ2代母ナナイモプリンセスからは活躍馬が出ておらず、その父Commemorateがかなり謎を呼ぶ配合をしていることを原因とすることはやぶさかではない。La Troienneの名牝系に所属した血なのだが、この配合に類似したものを俺は見たことがない。一応、父Exclusive Nativeを見なかったことにして、Never BendHail to ReasonFairy Bridgeで最適化する手は考えられるが。

 ただ前走の内容を見る限りじゃツーエムレジェンドの競争能力は馬鹿にできなくて、馬場が渋ったら怖い馬になりそうだ。良馬場のマイルG1で爆走する素質をフレンチデピュティバブルガムフェローに期待するのは難しいが、バブルの鈍重を頼りに重馬場で買うことは理に適うと思うのだ。

レインボーライン

 ノーザンテーストクロスのステイゴールド産駒にしてアニメイトバイオの4分の3弟。ナスキロクロスが入る分だけ外回りの靭やかさはあって、今はステイゴールドの晩成により複雑ではないが将来に不安はある配合か。それでもダンツプリウスを退けてアーリントンCを制したのだから地力はあるのかもしれない。ミルコの積極的なまくり殺しも功を奏した。

 それでもゼンノロブロイ産駒の姉より配合は綺麗ではないし、東京外回りでパフォーマンスが上がるかと言えば怪しい気もする。

ショウナンアンセム

 国本オーナーが手を出す配合馬には見えづらいが、この馬に身が入れば1400mでゴリゴリと走るのかもしれない。クロフネの配合としてそこそこだと思うが父が中距離馬であるから短距離馬としての完成はかなり遠くなりそうだ。G1で買うなら4歳以降だろうし、そこまでたどり着ける配合かと言えば・・・もう少し足りないとも思う。

総じて、NHKマイルCで手を出そうと思えるフレンチデピュティがいない。レインボーラインがギリギリなくらいだろうが、これも例年のレベルなら掲示板を捉えるのが精一杯ではないかと。

そりゃ穴馬でも爆走する特注血統がフレンチデピュティってものなんだが、きちんと良い配合をしていないと飛んで来るものも飛んでこないのだわ。マイネルホウオウの一貫性を見習ってほしいでごわす。

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