フレンチデピュティの母MitterandのやっていることはほとんどHaloと同じである。だもんで、ダノンシャンティの様なHaloクロスもありだと思うのだ。
しかしHalo≒Droneが熟すには3歳春は早過ぎるので取捨が難しい。カレンブラックヒルの年にクラレントが入ったのでペース配分次第だと思うが、32秒の壁を超えるには足りないとは思う。アヴニールマルシェは1分33秒9、レッドアリオンは1分33秒0で走っている。
だがサンデーが入らないのであればDrone≒Haloも悪く無いかもしれない。ローレルゲレイロ(Halo≒Sir Ivor≒Drone)がピンクカメオの2着に入っている。
ディープインパクト(Halo≒Sir Ivor)の場合はミッキーアイルの様にNothirdchance≒Revokedが欲しいところだ。これにRiver Ladyが入るとより良いと思う。出来れば時計の証左も用意したい。(未勝利戦で1分32秒3で大勝している)
またGlorious Song=Devil's Bagも特注。ダノンシャンティはNHKマイルCにおいて手本とすべき配合だろう。来週に開催されるヴィクトリアマイルもヴィルシーナの2連覇が光るな。それとジョーカプチーノの2着だったレッドスパーダがDevil's Bag✕Sir Ivorである。
他にクラリティスカイのHalo≒Hopespringseternalというのもあるかな。Halo✕Miswakiはかなり有効だろうし、パテントリークリア牝系というだけで買いだ。最新の勝ち馬と最古の勝ち馬を輩出した牝系だもんな。
Seattle Slewを経由したHalo≒Bold Reasoningもあるがこのニアリーは中長距離へ傾く。エルコンサンデーにソングオブウインドがあり、ハーツ✕A.P. Indyにカレンミロティックがあり、ハーツ✕Bold Reasoningにフェイムゲームがあり、枚挙暇がない。
例外としてアルフレードがあるが、2代母がサクラバクシンオーの全妹である影響は大きいだろう。この血統を中距離へ傾けるにはSolario弄りを要する。
忘れちゃいけないのはHalo≒Red Godか。でもこのニアリーを持つ勝ち馬はいないし、Red God持ちの掲示板入りすらキングカメハメハの2着に入ったコスモサンビームまで遡らなければならないのだ。その次はウインクリューガーの3着に入ったマイネルモルゲンである。いづれもBlushing Groom経由。
Blushing Groom持ちが走らないとも言えるかもしれないが(全頭調べる気はおきない)、アグネスデジタル(Blushing Gloomと同牝系)産駒がそこそこ走っていることを思うとRed Godに原因がある可能性は否めない。
ところがだ。
これを見ての通りこの二頭の繁殖はニアリーの関係にある。Red GodがNHKマイルCにおいて逆特注の立場であるならStorm Cat持ちももう少し成績が落ちそうなものである。
またヴィクトリアマイルの例を出すが、12年~14年の三年間においてBlushing Groom持ちが3連勝しているのだわ・・・ん?
そうだそうだ、ジョーカプチーノの年に4着に入っているマイネルエルフが母父Rahyだ。3頭ともマイネル軍団・・・では微妙にないのだね。生産もそれぞれ違う。そしてBlushing Groomの経由も違えば、配合の共通点もほとんど見当たらない。展開も時計もさほど似通わない。
ただサンデーサイレンスを持たないことが大きな共通点として挙げられ、配合の傾向としてサンデーサイレンス産駒に似通った靭やかな馬が出そうなところも共通する。マイネルコスモの冠名に相応しい配合馬だろう。
多分この時期の岡田総帥って「サンデーサイレンスらしい非サンデーサイレンス」を見出すことに精を出していたと思うのよ。結局は比較的安価なサンデー直仔種牡馬(ステイゴールドとか)を使い、アイルラヴァゲインを社台と取り合う様な・・・ほとんど同じ傾向の馬作りをすることになってしまったが。
さて出走馬チェック。
アーバンキッド
Halo≒Red Godを持つが経由がNashwan-Swainなのでスタミナが強い。父ハーツクライもスタミナの豊富な種牡馬であるからマイルを走るには厳しいものがある。
Ribot✕Princequilloの組み合わせを濃厚に含むところは俺の非常に好むところだがハーツクライ産駒ならLa Troienneの血脈を併せ持ちたかった。適正距離はよどみない1800mだから買えないこともない。
Halo≒Bold Reasoning。ファルブラヴの牡馬だから大成は見込みづらいだろう。短距離馬に出てダートでも実績があるのは血統通りで、かなりパワーに偏った馬に出ている。これを芝のG1で買うのは勇気がいる。
ショウナンライズ
Halo≒Red God。配合としては結構よろしいのだけれどナスキロ✕Tom Foolがないと靭やかさが足りないダイワメジャー産駒になってしまう。
本馬の抱える問題はナスペリオンを2本連ねてしまったことで、若いがゆえにその緩慢さが強い。国本オーナーのダイワメジャーというのはあんまり面白い馬ではないんだよねぇ。若いころから一定の頑強を示さなければダイワメ産駒は一流ではない。
ティソーナ
Halo≒Bold Reasoning≒Sir Ivor。ウインドインハーヘアの牝系だがレディブロンドの枝葉でSeeking the Goldが入るからゴリゴリ動く。帝王賞勝ちのゴルトブリッツが近親にあるパワーな枝葉。
Romanスピードを肝として累代を重ねた好配合だからスピードに困ることはなく、一応ダイワメジャーの教科書配合ではないのだが牝系が超一流だからサンデーをぶちこみゃ大抵の問題は解決する。近親にディープインパクトがあるのは大きい。
欠点があるとすればシンボリクリスエスの牝系が弱いことだろう。父系としての価値はこれからエピファネイアが証明していくだろうが、母系に重ねるにはパンチが弱いことは周知のことだろうと思う。やはり優秀な母を持つ種牡馬でなければ母系に重ねる意味は見出しづらい。影響力が弱いからこそ優秀な繁殖と喧嘩せずにいられたとも言えるのだが。
でも母ラドラーダの競争能力は並以上だった(ヒカルアマランサスをユートピアSで破っている)からな。その息子がG1で好走することをアタマから否定することは難しい。
ハクサンルドルフ
Halo≒Bold Reasoning。・・・
あー、そっか。ハクサンムーンとキタサンブラックのやってることってほとんど同じなのか。あの端正な馬体が弾かれる様に動くのはサクラユタカオー✕Lyphard+Solarioクロスに由来するんだ。
スプリントの快速馬も中長距離の競馬巧者も生み出すこの配合形はすごいぜ!
してハクサンルドルフな。
マイルを走る以上はTom RolfeのPocahontasにノーザンテーストなんかを噛ませるのがベストだがNantallahやNashuaでもいいだろう。KrisにはFair Trialを、ノノアルコにはNorthern Dancerを、サンデーにはナスキロラトロを、という具合かな。
出来ればEight Thirty≒War Admiralをもう少し累進したかったが及第点としようかな。ハクサンムーンは二本、アルキメデスは三本も母が抱えているのだわ。父母間のHasty Roadクロスは大きい。
G1級を出すならBroom Danceを弄りたいところで、ハクサンムーンはマルゼンスキーを使い、アルキメデスはStorm Catを使ったのだね。これ以外だとグランマスティーヴンスを持ってくるしかないと思うなぁ。
ハクサンルドルフはNDをNureyevしか持たないからG1を勝つには足りないかと思う。Theatricalが役者不足だとは思わないのだが、ハクサンムーンのノーザンテースト✕Lyphard✕マルゼンスキーを完全に調和させた形を見るととてもとても。これでG1を勝てないのだから世界は広い。世代が悪い。
でも今レースの登録馬においてはかなりの好配合馬であることに間違いはない。上位争いは必至だろう。
次はDanzig編。
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