砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

マジックタイムよりクイックタイムがお好き 関屋記念予想

サンデーサイレンスブライアンズタイム✕Sadler's Wellsの配合。LyphardNorthern Dancer+Specialを噛ます仕組みはディープの黄金配合とも同じであるし、Nureyevを使うヌーヴォレコルトとも同じ。重ねられた血統はディーマジェスティに酷似しており、おおよそやっていることも同じだと考えられる。

Fair Trialをほとんど弄らないマジェスティハーツを100点満点中75点と評価するのであれば、こちらは満点に限りなく近い90点。ヌーヴォレコルトが100点で、ワンアンドオンリーはHaloの単純なクロスが減点対象で96点・・・と書いている俺は何様なのだろう。ちなみにウインバリアシオンは98点でジャスタウェイは評価対象外である。シュヴァルグランも母ちゃんの名血っぷりに助けられた対象外。

ディーマジェスティもディープ組において異端の存在であるが、TulyarDynamoを併せ持つDoff the Derbyの牝系が大好きなので偏愛の対象である。エルメスティアラとオルフェーヴルとの仔はきっと見事なステイヤーに出るはずだ。是非配合して欲しい。(メジロマックイーンのAvena=プリメロTulyarの2代母Harinaで累進。Dynamoクロス。エレクトロアート≒Sadler's Wells。)

この蛇足こそマジックタイムの配合を責める。3代母クリスザレディーがG1馬を輩出するほどの配合をしていないのである。Knightly Mannerとかいうナスキロハイペリオンの血統が底の浅さを演出する。

近親にはPiney Ridgeとかいうかっちょいい配合馬があり、他にフォーティナイナーがある。HerbagerTom Rolfe、Double Jayなどの血を取り込んだ方がナスペリオンの繁殖は光る。トニービンとてFair Trial-Court Martialの血を増幅して走っているのだ。その点クリスザレディーはあと一味足りない気がする・・・というのはあくまでもG1マイラーとしての話だが。

重賞勝ち馬としてハーツクライブライアンズタイム✕Sadler's Wells✕Krisという配合形は立派なものだ。これだけの血統を組み込んで、それがきちんと機能するのであれば重賞の二つや三つ勝ってもいい。

かといって新潟でハーツクライが勝てるものかな?2歳の時は十分に走ったけれど、3歳の時の秋風Sは稍重で展開が向いていたのに2着に終わった。本格化したハーツクライなのだから急坂がお好みだろうし、ブライアンズタイム✕Sadler's Wellsのまくり配合なら小回りや内回りでこそ狙いたい。けれどトニービン✕Special✕Knightly Mannerで東京もオッケー。

だけどVMの結果はスマートレイアールージュバックと接戦を演じた6着。トモがパンとしたハーツクライなら淀みないVMの舞台でディープとマンカフェくらい交わさなきゃならない。マジックタイムの限界を見たレースだろう。

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