砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ツムツムのアイルハヴアナザー クイントゥープル論

※ ツムツムは津村明秀騎手の非公式な愛称です。

※2 クイントゥーブルなのかクイントゥープルなのか、それは気分次第。 

※3 「ブ」ではなく「プ」が正しいようです。濁点ではなく半濁点。

新潟2歳に出走予定のクイントゥープルは新種牡馬アイルハヴアナザーの産駒。Mr. Prospectorクロスの継続を行いながらもNorthern Dancerには手をつけない配合形。母系には米血統スピードが並ぶ。

アイルハヴアナザーはSadler's Wells✕Mr. Leader✕Kris.SのHail to Reasonの継続クロスを持っていて、これはDanzigスピードの下地に使われているのであまり刺激するべきではなさそう。芝馬に出すのであればMy Babuなどを使ってTurn-toの方向かな。

けれど・・・本質はやはりダートだ。そのダートの根っこはドコから出ているのかが謎である。

Danzigってのは確かにダートの上手い血統だが、グラスワンダーを見ての通りにRabelaisに対してノーガードな血統である。仏血統入れるだけで簡単に芝へ傾く。プリンセスオリビアがディープを相手に芝のG1馬を二頭出している事実も重い。

つまりアイルハヴアナザーの重厚さを支えるのはArchであるはずで、Courtly Deeはノンコノユメを出したパワー血統!・・・と手放しでは言えたらどれだけよかったことか。ジェンティルドンナ(母父Bertolini)とかダークシャドウ(Courtly Dee牝系)とかあるからね。

つまりあれだろ、Pleasant Tapとかが犯人なんだろ。とも言えない。

すると・・・案外母父サンデー直仔種牡馬なら大抵のパターンで芝に出るんじゃねぇか?このクイントゥープルってのが靭やかに動くのだわ。フットワークは若駒にしちゃゴツゴツしている、それにこの血統なら馬群を割る牝馬でもないだろう。でも前受けからしぶといビッグレッド好みの馬に出てるんじゃないの?安易にナスキロを重ねていないのも格好いい。

Sunday SilenceMr. ProspectorBuckpasserストライドに近い。可動域そのものは大きくないのだけれども、その中で切れ良く動いてくれる。前からしぶとい馬を作るならこの仕組みを取るのがベターになってきているよね。

楽しみなのはアイルハヴアナザーゴールドアリュールの配合で、これもビッグレッドの生産馬にある。スッチェッソというラフィアンの馬だ。

クイントゥープルとは異なり、こちらはSadler's Wells≒NureyevやHostage≒CauasusなどのND系ニアリーが見込めるパターン。既にダートスプリントで勝ち上がっている馬で、アイルハヴアナザーのお手軽ダート配合として有望かも?

今のところ芝と砂それぞれ2勝ずつあげていて、芝の方が1桁オッズでの勝利であるのに対して、砂は二頭とも2桁オッズでの勝利。アイルキャッチユーなどは36倍の11番人気で逃げ切っている。そりゃ福島の良馬場1150mダートで母父ディープが逃げ切るとは思わない。これもスッチェッソと同じようにエーデルワイス賞行き。

唯一の牡馬はアンノートル。意外なことにRobertoとNijinskyのクロスを持つ非サンデーである。こういった配合をしたアイルハヴアナザーが札幌2歳に進むとは思いもしない。そりゃDarshaanCaerleonを通じるナスキロラトロクロスであるがね。Affirmedさんもいるんだからさぁ。DanzigAffirmedって典型的な奴じゃないの?

さて本題に入るが。ツムツムは牝馬が下手糞である。けれどダートの牝馬は地味に上手い。前受けの騎手だから芝の牝馬だと切れすぎるのだろう。ツムツムの芝牝馬が先行しても怖くないからねぇ。でも川田とやっていることは変わらないはず。

川田はさておき、今回のクイントゥープルツムツムをどう考えるべきか・・・それを問題提起したつもりである。ダートではなく芝。けれどアイルハヴアナザーの血統ならゴリゴリしているだろうし、先行してなんぼの血統だ。逃げも視野に入れるべきかと。

けれど芝の牝馬、重賞ということになると・・・信頼度は低いかも。しかしマイネル軍団のアイルハヴアナザーというのは怖い。ノーマークの逃げ・・・しかも新潟だろう?大穴ぶちかますには絶好の舞台が整ったと言える。でも芝牝馬の重賞挑戦byツムツムだから。

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