砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

Apelle論 スクリーンヒーローとGalileo

Apelleはイタリアの血統だからRibotを通じて伝わるのが最も自然である。他にロイヤルサッシュとSoaringがあり、この3つの血統はそれぞれニックスの間柄。このニックスの根拠をApelleとはしないが、この希少な名血が淘汰に耐えたことと照らし合わせると無関係とはいえない。

極端な話、Apelleが邪魔であればそれを除けた後継がその立場にあっただろう。幾多とある後継繁殖を退けて上記の3頭が今に在ることを考えると、その影響力に間違いはないのである。

その証左とするわけではないが現代競馬に大きな影響を与えるスーパー名繁殖にもApelleの名が見られる。もちろんそれはAllegrettaのこと。末息子にキングズベストがあり、孫にはGalileoとSea th Stars。姪孫(姪の息子)にはAdlerflugがあり、これはジャパンカップへ出走を予定している外国産馬イキートスの父だ。

この場合はBirkhahnを経由としてApelleを引いているが、キングズベストの後継と有望視されているみんな大好きスローの帝王エイシンフラッシュがBirkhahnクロス。Kingmambo直系であるからRibotもあり、超薄い「4分の3Apelle、4分の1非Apelle」の配合。ワークフォースも母母がAllegedの娘だからRibotクロスでApelleクロス。Galileo産駒も母がRibot持ちであることが多く、その処理が達者な母が多い。

処理というのはもちろんGalileo産駒であるから芝向きのもの。RibotをそうするのであればTom Foolの助けは必要であるし、Lavendula血統もSadler's Wellsからスピードを引き出すために必要。大体はそれらにナスキロが絡むのだが、わりとポピュラーなのがRed Godなんだよね。外回りor中長距離はナスキロ、内回りor短距離がRed Godという住み分けができている。

Galileoが欧州で猛威を振るう時代にスクリーンヒーロー種牡馬として活躍したのは数奇な運命と言えるかも。トラストの素質をそこまで評価できるかは分からないけれど、本当に英ダービーへ進むことになったら・・・これ以上ない話だ。

おそらくスクリーンヒーローの一流中長距離馬はGalileoのそれとほとんど同じ適性を持つ。だからゴールドアクターには国外で走って欲しいと思うし、父の持つパフォーマンスを計るにはそれが最善だろう。今年の凱旋門賞なんて本当に良い舞台だったろうが、外へ行くには春天で崩れすぎたよなぁ。

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