砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ミスエルテについて少々

なんか(キタサンブラックハクサンムーンサクラバクシンオー×2)÷2というイメージ。

サクラバクシンオーがない分だけ短足ではなく、むしろNijinskySeattle Slewの影響が強い長足。けれど米血主体だけあって回転力に不足がないわけじゃないし、Tom FoolBold Ruler的にパワーを感じさせない足捌きが格好いい。そのへんの処理が曖昧だとパワースポットみたいなズボズボ長脚になってしまうから。

Blushing Groom×A.P. Indy×ヘネシーかつTulyarクロスだもんで、持続力の背景はゴールドシップと同じ。UmidwarクロスにUnaをかけ合わせて、TulyarはHarina(=プリメロ)牝系の牝系。ラトロまみれなA.P. Indyに対してBuckpasserクロスのFrankelってのも乙。

Saratoga SixAlydar×Irish Castleでまくりたい血統だけども、そこらへんの処理が全部なされている。DynamoニアリーなIrish Castleに対してはStorm Cat(同牝系のボルキロ血脈)で、Alydarに対してはMiswaki(同父系のナスキロラトロTom Fool)で、それぞれ上書きしている。配合がナスキロ血統にまみれているから今はこちらが優先される。

優先されるというよりも、いい形で取り入れられるというべきだな。単調な柔らかさに終わらないのはこの血統が仕事をしているからだ。

距離はおそらくマイル近辺。同父のソウルスターリングより完成が早く適距離は短い。ここは勝ち負けだろうし、春でもそんなに戦力差は埋まらない。桜花賞NHKマイルCも勝ち負けだろう。秋はローズS3着→秋華賞2着からのマイルCS参戦が面白そうで、本格化したメジャーエンブレムやジュエラーといった相手でも戦えそう。

これだけナスキロを狙い撃ちすると靭やかさには事欠かないし、しかもスタミナ源をHyperionに頼らないので下りでのスパートが絶妙にハマる。ファンタジーSに使ったのは距離よりも平坦を求めたのだと考えられる。京都向きの仕上げに関しては池江泰寿調教師最強。

だからローズSでは最後の伸びは鈍るだろうし、Frankelに眠るマイラーの資質がオンになるなら中距離戦は内回りの方が良い。サドラーデインヒルAlydar×Irish Castleなんだから3歳秋にもなれば・・・多分。

おそらく本線は外に回されて辛い競馬になるし、ソウルスターリングなんかは馬群に入れたくないタイプ。これはルメールの騎乗からして明らか。それを米血主体の小回り力がオンになったミスエルテなら上回ることも考えられる。それでも2着なのは・・・意図的に遅咲きとしているディープ牝馬組がね。

少々じゃなくなってる。

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