砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

先生の大喜利に際して

先生のブログにて大喜利が開催されている。早速コメントさせて頂いた。 ウイポ8のスターホース公募みたいな話で、「あのころの俺とは違うぜ!」と鼻息荒くして挑んだのだけれども、まぁ悩んだ悩んだ。行き着いたのがスニッツェルショウナンマイティである。 そこに至るまでの思考を書き留めておきたい。 ・Straight Deal編 初めはStraight Dealから、他の方がコメントされていた様にステイゴールドを考え、そこから後継種牡馬へ。4血統(フェスタ、ゴルシ、フェノー、ドリジャニ=オルフェ=ファミユ)を重ねてみたものの、配合がまるで決まらない。 理由は至極真っ当で簡単なことである。4分の4NDを取るからだ。そうするのであれば相似配合とすべきであるし、それが出来ないのであれば4分の4NDは弱点でしかない。また課題の繁殖牝馬は相似配合を取るには欧州の血統に不足がある。出来ることなら避けるべきだろう。そう考えた。 またStraight Dealをいじるならば芝が基本である。というよりも、ダートを走る上での弱点その1がこの血統なのだ。その2にはLe Fabuleuxがあって、この二つを同時に使えるからこそステイゴールドが芝への近道なりえる。 ・Occupy編 次にOccupyを考えた。単純にエピファネイアを考えた。Robertoは是非にでも使いたい血統であったし、スペシャルウィークプリメロ的に)も理想的だった。ただあまりにも理想的すぎてSeattle Slewが被ってしまったのだ。何が起こるかわからないSeattle Slewクロスなんて御免だ。こんなインブリードインブリードの血統なんてクロスしてたまるか! リオンディーズも考えたがこの血統にキンカメというのは実に面白みがない。相似配合とはなるだろうがMill Reef×Seattle Slewというのは気味が悪くて仕方がない。一流を生む組み合わせではないだろう。 Le Fabuleux シンプルイズベスト。フジキセキを考えた。そしてその産駒を考えた。ダノンシャンティは上記と同じくMill Reefの問題がある。カネヒキリは亡くなってしまった。イスラボニータはIn Realityが4分の4となるデメリットが大きすぎる。 フジキセキ組が駄目で、上のようにステイゴールド組も駄目で。そうなったらダイワメジャーに頼るしかない・・・と思いきや痛恨のUnbridled被りでカレンブラックヒルがアウト。コパノリチャードでやってみると案外これが良く、ノーザンテーストCaerleon(しかもStateでニアリー)の芝化エネルギーに富んだ配合であった。 しかし母父トニービン種牡馬なのだから「Nasrullah×Hyperion」の処理が必要だろう。Edee's Imageをそれとしても構わないが、やはりSpecialの一丁でも欲しくある。Fair Trialなどをほとんど持たない米血統ぶりを改めて知った。 ・4分の3Mr. Prospector編 米血統に対しては米血統で処理するしかないと考えた。みんなだいすきしっこくのばたいエイシンフラッシュをすぐに思いつき、Northfieldsのクロスを確認してなんて素晴らしい思いつきだろうと喜んだ。 ND血量も7.42%に抑えられたしそこまで気にする様なものではないだろう。今回は特にドイツの偉大な異系を含んでいる。Apelleのクロス群も俺の好みであるし、Tom Foolクロス群にRed Godを組み込んだのも良い。この上なき有様にて喜んだ。 しかし気に食わないことが一つあった。Bold Rulerを父母間でクロスしてしまうこと。 課題の繁殖牝馬におけるBold Rulerとは完全無欠のダートスイッチだろう。この考えこそがフジキセキの考えを諦めた最大の理由であり、最大の指針となったのである。如何にBold Rulerをアウトとして芝馬を作るか、如何にBold Rulerを活かしてダート馬を作るか。 ダートを目指してサウスヴィグラスを考えた。これはかなりいい考えだと喜んだ。 しかし良い配合だと納得することが難しい。理由は簡単である。俺の大好きなDanzigがいないからだ。サウスヴィグラスのG1馬二頭はDanzig持ちであり、また「Danzig×His Majesty=Graustark×In Reality×Conish Prince×Buckpasser×Raise a Native」は小回りをまくるに好ましい配合形だ。Danzig大好きな俺からすれば看過されざることであった。 スニッツェル したらDanzig組み込まなきゃならんねぇと思った。そうして全てが繋がった。そうだ、スニッツェルなら全ての条件を満たしつつ芝馬を作られる。ヤングマンパワーを理解するために山ほどに費やした時間は無駄ではなかったのだ。俺はとても喜んだ。 何が素晴らしいかと言えばスニッツェルがオーストラリアの馬であること。米血統もあれば欧州血統もある、オーストラリアの血統史は北米と欧米の調和そのものだと言えよう。 そのくせこの名種牡馬は非Bold Rulerかつ非Raise a Native(つまり非Mr. Prospector)なのである。そしてStraight Dealを2本引き、Best in Showも引く。流行アウトの零細イン、そして牝馬クロス。名馬を目指したつもりが名繁殖を目指している。 そうなるとスニッツェル産駒の王道じゃないとかそんなことは言ってられなくなる。「4分の1非Bold RulerRaise a Native」かつ「非サンデーサイレンス」という逃げ道があるならば解決のしようなどいくらでもあるからだ。 問題があるとすればスニッツェルがオーストラリアでますます評判を高めている名種牡馬であることだろう。またシャトル種牡馬として来日してくれるのかどうか。 マンハッタンカフェ とりあえずMy配合論の上でやりたいことはやった。なので競馬ファンとしての趣味に走ることとした。 過去に、エリ女回顧において、以下の様なことを書いた。 エンパイアメーカー×シングウィズジョイとか素敵!~プラチナヴォイスが大活躍したらどうしてくれんだ! 大活躍とまでは言えないがなかなか走っている。するとエンパイアメーカーマンハッタンカフェは狙う価値がありそう。また来るSSクロス時代においても有用な配合であろうし、期待しない方が難しいというものだ。 するとダートへ寄せた方が良い。だが父は芝の馬であった方が良い。芝のマンハッタンカフェ後継種牡馬と言えばガルボヒルノダムールジョーカプチーノ、そして今年から共用が開始されたショウナンマイティの4頭である。 これがまたどれも素敵な配合であって悩んだが、ダート→芝という風に進む過程を考えると選択の余地はなかった。ガルボジョーカプチーノCaerleonの、ヒルノダムールラムタラの芝適性に抗えないだろう。それにNijinskyクロスはまだ取っておきたかった。 ショウナンマイティは競走馬としては芝路線を進んだが、母父嵐猫らしいパワーに優れた馬であった。そのパワーを以ってエンパイアメーカーの代表産駒であるフェデラリストを破ったし、あのクソッタレ馬場の安田記念で3着まで差し込んだ。強い芝適性を一つの血統で示さない以上はダートへの変化もありえるだろう。 何よりも素晴らしいと考えるのはPrincequilloAllegedで処理してしまうことだ。これを「Nasrullah(≒Royal Chager)×Princequillo」に委ねると靭やかになりすぎる。そのせいで脚部不安ショウナンマイティは抱えていたが、そのおかげでSomethingroyal群を抱える容量を得たはずだ。 その分だけ芝へ近づくがMr. Prospectorに対してAffirmedが働く。でもそれだけだ。Alleged内のTourbillonは積み重なったFlembetteの血筋へ作用して靭やかさを演出する。3本のPrince JohnはHalo、Mr. ProspectorSeattle Slewを靭やかさの面において結びつけるし、補佐としてのEight ThirtyもWar Admiral≒War Relicへ働く。あと他にKhaled的なところがよく働くな。力っぽいことに違いはないが、その上で靭やかに働くようにはなっているのである。あとはBold Rulerの継続がどこまでやってくれるかにかかっている。 このギリギリっぷりからサンデーサイレンスクロスへの布石として素晴らしい素材となるだろう。マンハッタンカフェショウナンマイティは、サンデーサイレンスの靭やかさを好みつつも、それを大げさに表現していない良い血統である。そのためにSSクロスの効能がやり過ぎにはならず、直接は触れてはいないから緊張と緩和としての作用も期待できる。 [fin]