改めて読み直すと「その4」が支離滅裂なので簡単にまとめる。
シーザリオ→エピファネイアはシンボリクリスエスで4分の4Hail to Reasonとしつつ、4分の2Northern Dancerでアウトにしている配合。対してシーザリオ→リオンディーズはキングカメハメハで4分の4Northern Dancerとし、4分の2Hail to Reasonとしている。この趣の異なる二通りの配合でG1馬を輩出したことを以ってシーザリオは名繁殖の証明を行った。
ツァーリーナに当てはめるとMr. ProspectorとBold Rulerのどちらかだけをインブリードとして、片方は完全にアウトにしたい。ただ両方ともNasrullahであることから選択肢として不十分であった。
なので標的をNorthern DancerとNasrullahとした。非NDとしてはダートへ進むしかないので非Nasrullahを目指した。4分の2Nasrullah、4分の4Northern Dancerとし、脈絡させつつも大きなインブリードを避ける方向で進めた結果がワールドエースだった。
ただ、単なるNDクロスでは味気がない。エピファネイアのSadler's Wells×Roberto×サンデーサイレンス×Seattle Slewの4血統は数多の名馬を作り上げてきたHail to Reasonの最強血統らである。こういった素晴らしい脈絡を持ってこそG1快勝級の名馬が産まれるのだ。
ツァーリーナはEl Gran Senor×Nijinsky×Northfieldsの3本のNDを持っている。これらに共通することは無きに等しく、強いて言えばBull Dogくらいかと。El Gran SenorとNijinskyであれば共通点が多いし、マルゼンスキーがあれば全て丸く収まる。El Gran Senor≒マルゼンスキー≒Stateで完璧だ。
なので俯瞰して考える。まず、Pulpit内において最もGainsboroughまみれなのがHonest Pleausure×NijinskyのNarrateであって、他はSeattle SlewやWeekend SurpriseからRoyal Chagerを1本ずつ引くにすぎない。つまりMahmoud≒Sun Princess的なスピードが非常に不足した中にNijinskyはある。
ペイドリンの代において最も目を引く牝馬クロスとはWhat a PleasureとSunrise Flight間におけるGrey FlightというMahmoudの娘のもの。そしてNorthern Dancer6×4である。
その相手であるSun Princessa自身はPleasant Colony×NorthfieldsでAlibhai≒Lady Angela。もともとNorthern Sunsetの代で「4分の3Gainsborough」であったので、その趣をより濃くした配合だ。こういったものがPulpitの相手であった。配合の根本が異なる相手からの牝馬クロス+NDクロスだと言える。
ペイドリンの上へ投じられたエンパイアメーカーも趣はPulpitに似たものであって、むしろその緊張と緩和の間柄はより濃くなったと言っていい。El Gran Senor以外にはLe FabuleuxからGainsboroughを引くのみだ。当のEl Gran SenorはBuckpasserを4分の1として4分の3Gainsboroughである。それにはLady Angela≒Alibhaiが含まれる。
よって、エンパイアメーカーもPulpitも「4分の3米血統、4分の1Gainsboroughクロス」としている点は同じであり、またGainsboroughに関すること全てをSun Princessaへ脈絡しているのも同じ。それらの引き継ぎ役としてあるのがNorthern Dancerであることも同じ。実に正しい流行血統の在り方だろう。
だからウインドインハーヘアやマンデラを通してNDクロスをぶち込む・・・というのはやや暴論ではあるが。まぁApelle=Himalayaも含めてSun Princessa起こしには成功するだろう。芝を走り、中長距離的なスタミナを発現させる、ここまでは間違いない。
その上で積み上げられたCanterburry Pilgrimスピードが表現されるかが分からない。もしそれが成功するのであれば、超変則的ではあるけれどダイワメジャー黄金配合とニアリーだと考えられる。ミッキーアイルとカレンブラックヒルの中間くらいに落ち着くと理想的。
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