さて、ヴェンチア=Buisson Ardentとはどんな作用があるのか。
父Relicが「Man o'War×Blue Larkspur」の関係における架け橋となる血統で、北米的なスピードをよく表現する。近代の血統ではないから先行力にも末脚の切れにも短距離馬の速さにも、あるいは中長距離馬のスタミナにもなる。これはHaloにも同じことが言えるだろう。
その最強の経由がBuisson Ardent=ヴェンチア。最大の長所はフランスの切れを表現するRabelaisを持たないことであり、Nearcoの靭やかさを削ぐ狙いが大きい。
サンデーサイレンスの斬れとは「4分の3Man o'War、4分の1Cosmah(Chance Shot)」のバックアップを受けた上でMountain Flower内の強いRabelaisが表現されているところがある。だからMan o'WarもBlue Larkspurも引かずにRabelaisばかりを持ってきたステイゴールドはフランス過ぎる斬れを引き継いだ。
その逆の手法がBuisson Ardent=ヴェンチアには求められる。そのためこの血統を持つ馬の賞金上位はサンデーサイレンス持ちに殆どを占められているし、それ以外でもHail to Reason血統のSadler's WellsやRobertoなどを持つ血統ばかりなのである。
Hail to Reasonを持たない馬だとオグリキャップとホクトベガ、シーイズトウショウ、ダイイチルビー、カツラギエース、マイネルセレクト、マチカネフクキタルなどがあるか。短距離から長距離、先行から差しまで、なんでもござれ。
やっていることは大体、Nasrullah≒Royal Chagerに対する4分の1の担当だな。例外としてカツラギエースの「4分の3Nasrullah≒Pherozshah、4分の1アベイブリッジ」みたいな奴。
当然といえば当然だけれども、同じようにRabelaisアウトのMahmoudを組み込んでアウト継続ってのがベター。Mumtaz Mahalスピードだけを継続させる好采配だ。またUmidwarやプリメロ=Avenaとも好相性。Princely Giftとの相性の良さはそれが理由かな?
それならばステイゴールドとも好相性であるはずだがマイネルメダリストやマイネレーツェルが出たくらい。80頭から2頭の重賞勝ち馬が出たなら十分な結果ではあるかな。しかもG1クラスを倒してのG2勝ちであるし。
さて、これらを踏まえて、だ。ディープインパクト×フレンチデピュティ×Seattle Slewにヴェンチア=Buisson Ardent的な仕組みがあるのかどうか・・・を探ることは不可能なので、ヴェンチア=Buisson Ardentとの関わりを強く持っている血統であるかを探る。そんな手法しかない。
ぶっちゃけ時間もないから。投げっぱなしにしちゃう。
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