血統ファンの予想とは信じることにある、と思う。信じるのは馬であり、あるいはその馬を信じる自身であり、結局は自分。だから予想を研ぎ澄ますということは自分を磨くことでもある。自分を信じられる自分でなければならない。
その域に達していないから理屈付けてあーでもないこーでもないとやるハメになる。
だが、その域にあるから理屈付けずに予想する人間もやはり信じられない。幽遊白書はやはり名作。
悩まなければならない。その上での決断であるならば自分は納得できる。けれど後付けでなんでも語れてしまうからこそ血統は罪深くあり、その罪を受け入れてまた来年へ繋げていくことになる。それもやはり受け入れて、その時々で決断をしていかなければならない。これを重ねる。
日本ダービーにおける本命とは、もはや恋人の様なもので。あの時振ったあの馬が、気がつけば先頭を走っている。思うようにはいかないもんだな、とつぶやく。そんな、日本ダービー。いつも、いつの日も、5月の最終週を目掛けて心中相手を探している。
相手も自分も信じて、それでもやはりどうしようもなくなってしまう。
そのときは神様を信じる。少しだけ。
その閃きだけを待つ。
[fin]