砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

マイルの平坦を靭やかに 宝塚記念回顧

レースは最初から大興奮。シャケトラが行ったと思えば内からヌルヌルとシュヴァルグランが主張した。Haloクロス二騎が前を主張する宝塚、開幕。

福永はスローで前を受けて、その後を強気のロング&ロング&ロングスパート。距離が短縮した分だけ阪神大賞典の競馬をハナからやることは可能・・・という素人まがいの構想だが、勝負師とはこういう競馬で勝ち切るものである。行けっ!福永!

行けない!ダメだこりゃ!という4角であったが、こういう競馬をするあたり福永も青い。青くなければこれからの競馬村では生きていけないのだからそれでよい。何よりも阪神内で出世した福永がやることなのだから失敗しても仕方がない。やはり競馬ぶりだけは愛嬌のある男だ。

サトノクラウン香港ヴァーズの焼き増しの様に勝ってしまった。こういう斬れを求めない永遠のスパート戦では本当に強い。今となっては懐かしい七夕賞的なレースだったかと思う。Nijinskyでバテずにズルズルと外を通って押し切ってしまう。

平坦ベストと書いたが、阪神二千二はゴール板からゴール板までが平坦と下りで占められているコース。この1600mを最も靭やかに踏破したのがサトノクラウンだったという見方も出来るかと。平坦ベストのグランデッツァ七夕賞を押し切ったのと似ている。

宝塚記念がロングスパート戦になるとむしろ平坦におけるスピードとスタミナを求められるとは思いもよらない・・・と思ったら平坦マスターのゴールドシップがスタミナ任せにぶん回していたっけ。そうか、スロー&弩級ロングスパートになると大阪杯的に平坦適性で押し切れるんだ。サイレントハンター大阪杯をロンスパで逃げ切ったり、ヒシミラクルがぶん回して差し切ったりというのもそういうこと。

そう言えばマルセリーナマーメイドSを勝っていたっけ。阪神内の中距離戦ってハイレベルになると登坂力よりも平坦力が求められるのか。

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