最もRobertoとして完成度が高いのはヘンリーバローズに違いない。Buckpasser的に目いっぱい伸び続けたワグネリアンとの並走を続けた新馬戦は、規格外の内容だった。中京2000mってこういうレースを作れるのよねぇ。
ダノンプレミアムはBuckpasserでもありながらRobertoでもあり、つまりDanzigとして非常に高い性能を誇る。しかしクラシックでは善戦マンの傾向があって、皐月賞もダービーも勝てる素質があるのだけれども勝ち切るとも言い切れない。
それほどまでに今年の3歳はレベルが高い。桜花賞回顧でも書いたように、牡馬牝馬問わず。
妄想の上で、皐月賞がヘンリーバローズ、菊花賞がワグネリアン、桜花賞がアーモンドアイ、オークスがリリーノーブル、秋華賞は候補が多すぎる。アーモンドアイが勝つような気もするし、マウレアが突っ込んでくるかもしれない。ラッキーライラックが気合でやってのける可能性もある。
あぁ、マウレアはエリ女まで残しておきたいかも・・・。
ダノンプレミアムはクラシックをシルバーコレクトするというヴィルシーナみたいなことをしていたかもしれない。仮定に、仮定を重ねる結果となってしまったが。
重ねてタイムフライヤー
タイムフライヤーの伸び方はシュヴァルグランに近いものがあり、あのジワジワっぷりは東京二千四でこそ本領が発揮されるのではないか。配合そのものは決して早熟然としていない。叔父のタイムパラドックスのオープン入りは明け5歳、オープン勝ちは晩5歳、重賞勝ちが明け6歳だった。それから一気に調子を上げて、その秋にジャパンカップダートを制覇し、1着で飾ったラストランはJBCクラシック。8歳の秋であった。
6歳にようやく本格化し、そのパフォーマンスは8歳の終わりまで持続した。それを思えばタイムフライヤーはアドマイヤコジーンの様な戦績となってもおかしくはない。ジャスタウェイやシュヴァルグランよりもずっと晩成の曲線を描くことに不思議はない。
配合はハーツクライ産駒でもトップクラスだ。ジャスタウェイやスワーヴリチャードにも劣らない。しかし優秀な表現の片鱗が今の時期に見られるのかどうか・・・。
ワグネリアンの優秀
Alzao≒ラストタイクーンによるBuckpasserの表現が想像以上に強い馬で、デニムアンドルビーもそうだったがディープキンカメは登坂を登った後の脚が素晴らしい。しかし本領はそんなものではなくて、キンカメ持ちの「4分の1サンデー」に相応しいHalo的な機動力もオンになっている。だからこそ3Fでアホみたいに切れるのであるが。
注目したいのは本馬の胴体がBuckpasser的なものになっているところ。サトノダイヤモンドのように夏を超えたあたりでギュインっ!と伸びる可能性があり、その場合は菊花賞を勝ちきるべき表現である。
弥生賞で見せた脚は外回りベストのものではない。それで差せるほどジャンダルムやサンリヴァルは弱くないし、ペースも外回り馬に向いたものではなかった。中山のスローを中団からストライドで差すってのは厳しいだろう。
しかし少頭数だからこそ展開できた脚とも言える。多頭数×内枠×中山2000m×福永という条件で、弥生賞と同等のパフォーマンスを期待して良いのだろうか。
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