砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

安田記念予想

POGというのは悪魔の様なゲームで、時間がいくらあっても足りない。血統マニアは配合に満足しないと指名しないので、赤本と青本の馬を散々に貶しくさるばかり。なんでPOG本ってイマイチ配合しかピックアップしないの?

ただ岡田牧雄さんが「ジェンティルに筋肉が似ている」と言った馬については非常に納得出来る配合であって、確かに女馬に出たら全兄らの悪い意味で硬いLa Troienneぶりが反転して好表現に出るかもしれない。

けれど晩成だしジェンティル級の配合とも思わなかったので指名しなかった。

同じく晩成を理由に指名しなかった馬がいる。ギリギリまで悩んで、冷静になってやめた奴が・・・。「これは流石に遊びすぎで、失礼だ。」(テイエムオーシャン産駒を指名した男が言うレベル)

予想印

◎ヒーズインラブ
◯スワーヴリチャード
△モズアスコット

ダービー卿CT最強説

モーリスは中山千六ベスト馬がペロリとまくったダービー卿CTを、なんてこともなしに大外からさらにまくり上げ、最後までキレッキレに踏破してみせた。

「まくり」「小回り向き」という要素が全てないまぜになって、東京千六最強という表現が生まれるのではないか。モーリスが内回り最強というイメージで馬券の失敗を重ねた男は思う。

なのでここはダービー卿CT勝ち馬と心中。出世が遅れたのは外回りで逃げ馬を差せなかったのが理由で、好位に取り付いてクリアザトラックの逃げを差し切った武庫川Sで本格化が確定した。

バブルの系譜

ダービー卿の勝ち方が強い。あれは力の差がなければ出来ないし、よっぽど秀でた小回り馬でなくては難しい展開だ。しかし配合からは小回りの香りを強く嗅ぐことはない。

バブルガムフェロー朝日杯3歳Sを勝ったようなもんだろう。この馬の本質はLyphard的な強靭な末脚で、好位の帝王となる能力がある。藤岡弟ではなく蛯名に乗ってほしかった。

Haloの後継者

スワーヴリチャードは後出しによる東京最強の地位にある馬で、大阪杯は能力だけでぶった切った恐ろしい内容。しかし距離適性はジャスタウェイと同程度であり、追走能力の鬼であることも同じ。俊敏な切れ味とは無縁で、道中で負荷をかけてなんぼ。

ミルコはここでも位置を取りに来るだろうが、馬の限界を超えてくるはずもない。そういうことしたらへそを曲げると思うのよねぇ。四位のおっさんが育てなかったらどこかで頓挫していたかもしれない馬だ。(あの騎乗で結果を出す馬がすごいのか、育てながらも勝負をかけられる騎手がすごいのか。)

ウオッカも通った「東京最強ローテ」である。ただミルコの騎乗では終いが足りないと思う。ここに求められるのはアドマイヤリード的な騎乗で、登ってから馬群を割ってL100mで差し切るものだろう。

断固たる

ハーツクライ産駒は騎手の想像を超えない。「ここから弾けたら勝てる」じゃ駄目。「このタイミングなら後ろに捕まらない。そして前を捉えられる」の展開でなくては。

戸崎圭太の居合斬りと同じであるが、ハーツクライはL2Fタイプ。戸崎はL3Fタイプなので未対応である。

ルメールがこの感性に優れていて、ジャパンカップキタサンブラックを捉えたのがボウマンとルメールってのは分かりやすい結果。早仕掛けに全体が呼応する展開ならこの二人が捉えるだろう。(戸崎や福永には絶対捉えられない)

「レースが動き出したぞ!」と頑張っているようじゃ話にならないのだわ。動き出したレースの中でじっくりと馬の脚をコントロールする感覚が重要。ルメールもボウマンもスパートのかかった4角じゃ追い出していない。

この二人はまくって欲しそうにじんわりと構える。まくられたら「そら、やられたらやり返せ!」と馬に活を入れるのだわ。池添もこれをやる。このリスクを負える騎手は少ないだろう。

別にミルコがリスクを負わないわけじゃない。ミルコは・・・3角あたりでリスクを負って、直線入り口でそれをリターンするイメージ。それじゃハーツは終いが持たないって話。

高速のディープ

絶好調だった武豊から福永が奪い取ったディープ産駒がサングレーザー。短い距離での福永は神がかりで、馬もまた非常に強い。スワンSマイルCS阪神CマイラーズCの4レースはあんまり傾向が似ていないのにオール好走だ。

マイルCSベストだろうが安田記念でも十分やれる。いや、千四に対応した上に1分31秒3の持ち時計があるのだからベストに近いかも。

ただ登り下りに適性がないのよねぇ。サトノクラウンの様に平坦区間が多ければ多いほど良いタイプだ。上の4レースに見られる共通項はそれしかない。

これだと東京で脚の使い所がない。

ルメール駆るBuckpasser

モズアスコットは決して好配合と褒められはしないが、Buckpasserの表現として非常に優れている。ベストコースは東京千六であり、マイペースに行けば。

一変は間違いないがヒーズインラブほど仕上がっているものかな。またルメールはこの馬を掴みきれていないと思う。掴んでいたらマイラーズC阪急杯も勝ちきっていたろう。

馬の気性もあるけれど、陣営の問題もありそう。なーんか競馬がチグハグなのだわ。ルメールならもっとビシッと決めるはずなのに。


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