砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

有望の名牝は歴史的名牝に。そして

凱旋門賞はエネイブルが快勝。タリスマニックは見事な走りでクリンチャーを破った。

やっぱりタリスマニックはHaloな馬で、ああいう風に外を回るとロンシャンでは論外。内を通られたら違ったろうけれど、掘られた馬場では勝ち負けまでは。

やっぱりサドラーが走り続けると芝は掘れる。日本の倍くらいの早さで掘れていくんではないかな。どんだけ硬くてもサドラーが耕してしまう。こんどからサドラーのイメージは農耕機でいこう。

オルフェの脚が日本刀ならば、サドラー馬はみんな鍬だね。先端でしっかりグリップして推進する。

その推進力に振り切っているのがエネイブルだ。あの推進力、あの突き抜け方。農民一揆

うーん、スピルバーグが内回りをこなさないのが不思議でならなかったが、サドラーってのは長い直線で推進する血統なのだね。するとラッキーライラックも内回りで大きく上昇することがないかも。これはこれでAlydarが関わるから一概には、だが。

ラッキーライラックも日本刀でなくて鍬なのでね。エポカドーロは刀であっても、オルフェーヴルほどに名刀では。有馬をまくる姿は本当にポン刀×4で芝をザクザク切り裂いていくような風である。あの反り、粘り、美しさ・・・。

展開利を得るためのまくりではなく、相手にしないまくりはそう見られない。ましてやあのメンツが揃った有馬記念でやってのけたのだから・・・やはり歴史的名馬。三冠馬

エネイブルも歴史的名牝。あの頑強で鋭い耕しっぷりは素晴らしいものがあるし、その上で美しい疾走を見せるのだからエグい。素早く、力強く、長持ちする、鍬。

流石じゃがいもで飢饉をやらかしたアイルランドだけあるぜ。失敗経験から農耕器具には一家言ある。エネイブルでたくさんじゃがいもを掘り返しなさい。

まぁ・・・Miswakiを表現するためにサドラー3×2とかアホなことをした英愛っ娘にね、Caerleonを表現するためにMiswaki3×4のフランス娘がね、鍬の勝負で敵うわけがない。

だがBalidar切れの範疇から届かせたドイルの手腕は化け物じみているし、逆に鍬の踏破能力だけで残したデットーリもやはり化物。順当にやったらこのワンツーはそうそう見られないかな。

格の勝負であったわけだが、順調でなかった分だけエネイブルは甘くなった。それでも勝ち切るのが名馬名牝で、それを差せないのがTudor Minstrelの差しなのだと。

[fin]