砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

POG19-20指名漏れ馬 その2

京都旅行から戻りました。函館SSは予想ネタが全て吹き飛ぶ大事態が起こりましたので、旅行中に予想を固めることができませんでした・・・。

確かに逃げるとすればエダテルでしたが、エダテルがドスローに落とす展開は読みづらい。重賞では初めてとなる後掲のペース逃げ切りでした。(プレクラスニーとネコパンチは前傾のハイペース)

私からするとSpecial×Bold Rulerのドスロー。桜花賞におけるレッツゴードンキと同じ仕組みです。それをスプリントで実現したわけですから面白い話だと思いますね。

在りし日のドスロースプリンターズで、2着まで差し込んできたのがサクラゴスペルです。今回の結果ともある程度リンクするかと思います。

しかしサクラプレジデントの厳しい気性をきっちりKingmamboに落とし込むわけですから、エルコンドルパサーというのはやはり名種牡馬だったのですなぁ。

 

シルヴェリオ

母シルヴァースカヤ

父ハーツクライ

生産ノーザンファーム

性別オス

メモ「クラシックを獲るイメージこそ沸かないが、関西圏で安定した成績を確保しそう。」

ハーツクライ×Robertoは一昨年のトレンドでグレイルやタイムフライヤーが出たパターン。

昨年はリバーシブルレーンを指名していますから、この類の配合においては長短を少しばかり知っています。ハーツクライとして秀逸な機動力を誇るのですが、脚の展開がBold Rulerの傾向にあるのです。スローからの3F瞬発がハイパフォーマンスで、外回りでは意外と伸び悩みます。

大本番において3Fの瞬発が試されることはありませんし、ハーツクライ×RobertoというのはホープフルSや京都2歳Sを目標とした配合なのだと思います。ペースが厳しくなり、ハーツクライの成長曲線において劣勢にある3歳春では案外でしょう。

しかし阪神2000mや京都2000mなんかは鬼。G1での勝ち負けは見込みづらくとも、賞金を稼ぐ機会は少なくありません。それでも成長曲線の関係から若駒Sあたりで足元をすくわれるシーンも描きやすい。

古馬になってからの方が楽しみが多い配合です。

 

バンデアミール

母ペルレンケッテ

父ロードカナロア

生産ノーザンファーム

性別オス

メモ「超奥にPrincely Giftだけを引く母との配合。これどうなの?」

Nasrullahを一本しか引かないロードカナロア産駒、というのは狙い目。それがSpecial経由であり、母が中距離の名牝であれば申し分ありません。シーザリオやフサイチパンドラがそれです。

本馬は9代目にPrincely Giftがある配合ですから楽しめそうですが、母は1400m型のディープインパクト産駒。ファンタジストの系譜と言えます。(ファンタジストの母ディープインアスクもRobertoからしかNasrullahを引いていません)

Robertoを引くロードカナロア産駒はわりと早熟へ動きますが、ドイツとの相性は未知数。Princely Giftという血統も成長が緩やかなものですし、貴重なノーザンファーム枠ということもあって見送りとなりました。

 

マイネルパイオニア

母ニシノフィオーリ

父ハービンジャー

生産ガーベラパークスタッド

性別オス

メモ「4分の4Wild Riskのやばいハービンジャー。黄金配合ではないけれど速攻としてはあり。赤青に記載なし。マイネル軍団入りでちょっと安心。」

面白いっちゃ面白いんですが、ネタになるほどの配合ではありません。ハービンジャーの配合において「面白い」というのは割と重要な要素でして、ネタの域にないと大物が輩出されないアウトブリード型の種牡馬なのです。スターズアラインドやメジロフォーナの様な繁殖との仔が狙い目でしょう。

ニシノデイジーの様にアウトブリード同士で共通項を一本ビッと入れるタイプも良いですね。一番困るのは本馬の様な小奇麗な配合なのです。その点で「ニシノ」の繁殖とハービンジャーは微妙に相性が悪いのですが、今後の種牡馬事情によっては化けるかもしれません。

 

モーニングフェイスの2017

母モーニングフェイス

父ロードカナロア

生産酒井牧場

性別オス

メモ「8分の7サートゥルナーリア。母系にNasrullahを引くのが玉に瑕。母はQuill≒Prince Johnで前受けはしやすそう。青本63ページに写真が。」

ほぼほぼドラフト指名が内定していた馬です。メモの通り「8分の7サートゥルナーリア」で非社台。母モーニングフェイスは忘れな草賞勝ち馬で、古馬となってからも準オープンまで上がったバリバリの中距離馬。祖母ファーストナイトは先生のブログで大喜利ネタにもなっています。

Kingmambo≒ファーストナイト3×2というのも面白いです。サートゥルナーリアとは別の狙いがある配合ですが、それを抜きにしても十分の評価が下されます。

Nasrullah1本にこだわりたかったので指名漏れとなりましたが、血統から非社台枠を狙うなら十分に面白みのある配合馬だと思います。

 

リトルクレバー

母イニシャルダブル

父キズナ

生産アイズスタッド

性別オス

メモ「『4分の3Sun Again・4分の1Lyphard』の継続を図ったキズナ産駒。前情報は全く無い。しかし微妙に検討リスト入りしている不思議。」

検討リストは京都馬主協会の馬名募集キャンペーンが理由くさい。

キズナは「4分の3Sun Again・4分の1ウインドインハーヘア」であるから、この4分の3と4分の1を継続したらどうだろう・・・と思ったのです。間違って「4分の3Sun Again×4分の3Sun Again=4分の4Sun Again」をチョイスしてしまいました。

結果として見れば「4分の3Damascus・4分の1ディープインパクト」。良し悪しはともかくとして、キズナやディープインパクトを考えるに面白い例ですな。

キズナはStorm CatからしかNasrullahを引かず、かといってTurn-toも父ディープインパクトからしか引きません。そこに少し難しさがあって、トウカイテイオー肌との配合から考えますと、My Babu弄りに一定の効果が見込まれます。

ただキズナのMy Babu弄りをDamascusばかりで締めるのも違って、ここにEquipoiseが関わる点も考慮すべきでしょうね。6月18日現在、勝ち負けに絡んだキズナ産駒は3頭います。この3頭は父母間Equipoiseクロスなのです。

EquiposeとMy Babuの父Djebelは曾祖母Ballantraeを同じくする又従兄弟の関係にあります。

 

シゲルフォボス

母ブロッサムレーン

父ダイワメジャー

生産クラウン日高牧場

性別オス

メモ「ほぼほぼダイワメジャー黄金配合。Ahonooraパワーが悩み。」

母の父が欧州の本格派であり、母母母がWild Riskクロス。Droneといった血でHaloニアリーを構成できていないのが問題ですな。そのかわりにAhonooraのダートパワーが強い感じ。

こういう表現はありなんですが、おそらくはダート路線。短距離ダートでしょうし、ダートのダイワメですし。そうなると速攻系ではないんだろうなぁと。

またCourt Martial系の厳しい気性は去勢案件でしょうね。本馬が重賞級に出た場合、前で折り合うのはすごく難しいはず。早いタイミング、POG期間中にタマが取られてしまうかもしれません。

同馬主ではシゲルソウウン(ボストンハーバー×ドクターデヴィアス)などがせん馬としてデビューしています。

 

サトノファビュラス

母サトノエカテリーナ

父ロードカナロア

生産下河辺牧場

牝馬

メモ「4分の3がキセキと同血。里見オーナーの成功パターンではなく、Ribotの強いロードカナロア産駒は失敗傾向。」

母サトノエカテリーナはキセキの母ブリッツフィナーレの全妹で、グレーターロンドンの全姉にあたります。ロードカナロアとルーラーシップは父が同じですから、キセキの「4分の3同血の従妹」ですね。

Ribotに関しては、実際にS級は非Ribotの母を持つパターンです。しかしA級に関してはそうでありませんからマイナスとすることがありません。ステルヴィオ、ファンタジスト、ケイデンスコールが出ています。

この表現が強いというのは、母が非Nasrullahであり、最強のRibot血脈であるAllegedを抱えていることを指します。Pasadoble≒Alleged5×5で、「Ribotで走らなきゃならない」という配合です。牡馬なら目をつむりますが牝馬でRibot・・・。

性別はあまり関係ありません。問題があるのはコースレイアウトでありまして、Ribotの牝馬が賞金を稼ぐ機会は多くないのです。ダービールールにおけるPOGでは本当に少ない。まして、晩成臭い配合ですから。

 

マイネルホイッスル

母コスモベル

父ゴールドシップ

生産ビッグレッドファーム

性別オス

メモ「『4分の1非Flambette』を継続した配合。Bold Rulerの影響が強く出ると思われ、ゴールドシップにそれが似合うかどうか。」

かなりのネタ配合。My Babu血脈による「非Almahmoud・非Flambette」の継続ってのは面白いですよ。(メジロマックイーン→Formal Dinner)

Raja Babaの影響が強く出るんでないかと思いはするんですが、アグネスタキオンやエアシャカールみたいなタイプに出る配合とも。母がMy Babuを父母間でクロスしているので、Damascusもちょっと関わるのではないかと。

「4分の1Bold Ruler3×3」かつ「4分の3My Babu・4分の1ステイゴールド」ってのは本当に読めません。ステイゴールドの孫として正しくないのかなぁ・・・と思いつつ、エアシャカール級のWell Decorated×Ribotが出ても不思議では。

母コスモベルの素性が良いので一層難しい。佐藤哲三で前受けした重賞級スプリンターですから、やっぱりRibotをいい具合に伝えると思うのです。それならステゴ×Ribotの爆発も視野に入ります。

それへ至るに足りないと思うのは、やはり小技的なインブリードの不足です。ネタになる配合ですが、細かいところで楽しむことができないのです。それを必須と思うわけではありませんが、こだわりたいところだなぁと。

 

あとがき

指名馬と併せ、以上がドラフトリスト入りした馬たちです。

本格的にPOGへ取り組むときには「この中には絶対にG1ウィナーがあるはずで、ダービー馬も1頭いる。分からないはずがない。」と思うのですが、どうもそれが駄目であるらしく。ディープ産駒のときは「お前はダービー馬じゃない!」みたいな感じで。

今年のロジャーバローズもその烙印を押されたクチですから、来年のダービーも「あぁ、お前かぁ!」ってな風にやることかと思います。こういうアホをやるのは楽しい。

まだ私の指名馬は入厩すらしていない状態ですから、反省するのも早い。しかし、まぁ、もうちょっとなんかあったんでないかなぁと。エピファネイアやキズナから手を引くのも一つだったんでないかなぁと。

特にエピファネイア。エピカメサンデーは種牡馬入りが決定してからの構想でしたから、引くに引けなかった。大物が潜んでいるとは思いますが、それを当てるための手段がなかったので。

まだまだPOG初心者ですから反省ばかり。今年は重賞勝ち馬を引けていたらいいですなぁ。それと、8頭全てがデビューすることも(笑)

 

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