今年の桜花賞も楽しいレースになりそうです。
結果がどうなろうとも「勝った馬が強い」と言い切れるのがG1レースの楽しさで、予想そのものにプレッシャーはありません。
どの馬に本命を打っても間違いではないので、正しいことも一切ありません。予想なんてのはレースを楽しむための過程なのですから。
予想印
◎デアリングタクト
◯レシステンシア
△サンクテュエール
予想文
展開の読みづらいレースですが、おそらくスマイルカナの単騎逃げ。それをレシステンシアが番手から追って縦長の形かと思います。
フォーティナイナー×キャタリナ
スマイルカナの逃げ味は同父叔父のエイシンヒカリと似ておらず、あれはフォーティナイナーの味です。叔父と違って徹底した逃げを展開出来るタイプ。
チューリップ賞では控えましたが向こう正面ではかかりっぱなし。短期間で改善できる類のことではないはずですから、ここは開き直って逃げへ回るでしょう。そして柴田大知を鞍上に据える以上は半端なことになりません。
おそらく向こう正面ではしっかりと負荷がかかり、コーナーワークでペースが落ちる展開。前は3Fの負荷をかけて、後方には4Fの負荷を強いるタイプの逃げです。
武豊のPromised Landクロス
レシステンシアはPromised Landのインブリードを持つ馬でして、このタイプの馬は極端な競馬が身上となります。兄ミッキーブラックの走りからしても、間違いはなさそう。
逃げるにしても3Fまで構えますし、追い込むにしてもギリギリまで位置を動かしません。武豊はスマートレイアーでこういった騎乗を繰り返していましたし、テン乗りでもレシステンシアの味を出してくるでしょう。
追い込みという選択肢もありましょうが、それはオークスで見せるべき手技ではないかなぁと。
桜花賞の鉄板
阪神外マイルにおけるL4Fの大半は緩い下りにて構成されます。つまり、下ることが出来なければ勝負になりません。
大外一気をぶちかました馬の例には「ハープスター(Round Table)・ブエナビスタ(Round Table)・ジュエラー(父Haloクロス)」があります。そして、彼女らに共通するのは馬格です。少なくとも450kg以上の馬格によって大外をぶん回してきているのです。
重たいほどに重力を味方に出来る、ということが馬に当てはまるかはわかりません。馬格がある方がスタミナがあるというのも、一概には言えません。ただ、軽量馬に外をぶん回すタイプは多くありません。(オルフェなどの例外はありますが)
三冠の道
デアリングタクトは「父エピファネイア・母キンカメサンデー」と3F瞬発の名門というべき配合を取る馬です。
キンカメサンデーはダービーレコードホルダーのドゥラメンテを出した配合です。長いスパートですと微妙に脆いのですが、ハイペースから3Fで瞬発しなさい、と言われると燃えてみせます。
エピファネイアも同様。ハイペースから抜け出したらジャスタウェイやジェンティルドンナ、スピルバーグにだって捉えられませんでした。当代の東京最強3騎が捉えられなかった馬なのですわ。(ドゥラさんやモンド嬢なら捉えたでしょうけれど)
私のPOG指名馬スカイグルーヴは権利も取れていないので分かりませんが、おそらく今年のオークスはエピカメサンデーが勝つと思います。オークスを勝つであろう配合馬が桜花賞で上位人気に祭り上げられて勝てないというのも情けない。したら、勝ってもらわないと。
アーモンドアイ級であるとは思いませんが、オイリー松山の駆るSeattle Slewに逆らう理由も少ない。馬格も足りていますし、おとなしく本命にしときました。勝っとけよ、オイリー松山。
三番手の憂鬱
桜花賞は難しいレースです。突き抜けることを求められるくせに、好位に沈むことも要求されます。
その点でデアリングタクトは信頼に値しませんが、まぁ、ペースが速けりゃなんとかなるでしょう。スローのポジションにいたら終わりです。シーザリオ、黄金の沈没パターン。
ただ、単騎でしっかりと頑張れる気性ってのも大事でして。阪神外回りはイスラボニータの様に併せ馬で頑張るタイプが勝ちづらいレースになりがちです。
「馬群を割って出たぞ!勝った!」みたいなタイプが桜花賞を勝つことはありません。単走状態で遊んでしまう様なタイプだとかもそうです。ライバルありきで頑張るタイプはなんやかんやで差されてしまいます。
ワンアンドオンリー・トーホウジャッカル・サウンズオブアースの神戸新聞杯の様に同じ脚でもつれ合うことはありません。必ず一方の脚色が優勢な状態から併せることとなります。
上位3頭は勢い半分で決まることが多い桜花賞ですが・・・東京で強い馬って素質で頑張るし、なんやかんやで凌ぎ切ったりするのですよね。ヌーヴォレコルトなんて凌ぎ合って凌ぎ合って登ってからまだ伸びて・・・という3着でした。桜花賞で敗れたオークス勝ち馬あるあるですな。
となると3番手、つまり3着はなんだべかって話でして。
凌ぎの鉄板
サンクテュエールの母ヒルダズパッションは「Mr. Prospector+Secretariat+Seattle Slew+Nureyev+Sir Gaylord+Hyperion×Son-in-Law+Tom Fool」の組み合わせ。Lemon Drop Kidと似たところがあります。
エルコン牝馬っぽいとも言えますが、どっちでも良いような気もします。いずれにしたって併せ馬の形では絶対に負けない配合ですな。(エルコンドルパサーはモンジューに敗れましたが)
アルテミスSでの負け方を今回もやらかすこととなりそうですが、それはしゃーないことです。ただ、接戦の3着だけは譲れません。鞍上ルメールの名に賭けて。
幸いにして今回は競り合う相手に困りません。「絶対に抜かれたくない併せたくない」というタイプの先行馬マルターズディオサがいるのですから。これらを見ながら競馬をして、気合で凌ぐ簡単な作業。道悪も得意っすよ。多分。
まぁ・・・マルちゃんを凌ぐだけの素質があるかは分かりません。ディープ×Gone Westの牝馬で馬格もありますし、実績通りなら展開次第でしょう。
東洋の奇跡
躍進やまぬキズナ産駒ですが、これの秀逸な点は「Storm CatとAcropolisの両立」にありましょう。嵐猫の枝は山程ありますが、Donatelloと結びついた形で成功した例は決して多くありません。あるにはありますけれども。
詳しくは調べられていませんが、母父嵐猫の父母間Donatelloクロスの成功しつつある種牡馬ってのはキズナくらいでしょう。ぶっちゃけ、私は失敗すると思っていました。そんなの簡単に遺伝するもんかよ!
サンデーサイレンスの悲劇
そんなキズナの産駒であるマルターズディオサは「小さなHyperion」。小さいってのは素晴らしいことですが、大きいこともやっぱり素晴らしいことなのです。
阪神JFの敗戦は完成度の差があるでしょうけれど、阪神外で馬格のある牝馬があの形に入ると、小さなHyperionは差せやしないのです。東京や中山ならば差すこともありましょうが、阪神外は無理です。
それがHaloってもので、サンデーサイレンスってものです。早く仕掛けても力尽きるのは小さい方。同じ位置取りでも力尽きるのは小さい方。小さい方が勝つためには展開ってのが大事で、展開とはつまり機動力の勝負で、ヨーイドンの3Fを粘り強くこそばゆく差し込むしかありません。
阪神外にこそばゆさがありますか。情緒がありますか。大きいものが勢い半分で突っ込む勝負ですがな。
あとがき
明日(今日)は仕事です。帰ってくるころにゃ結果が出ています。馬場がどの程度渋るかも分かりません。
もう少し穴っぽいところで勝負をしたかったのですが、阪神JFとチューリップ賞がリンクした内容でして、後続も離れていました。レシステンシア・マルターズディオサ・クラヴァシュドールは抜けた存在なのだろうなぁと。これで予想終わるかなぁと。
ただ、馬格という要素で抗うことが出来そうでした。
けれど、勢いよく突っ込める馬格を持っている馬は少なくありました。
武豊が乗るなら◎レシステンシアかなぁと思っていたのです。デアリングタクトはヒモかなぁと思っていたのです。けれどやっぱりエピカメサンデーの夢には抗えませんでした。
オークスではスカイグルーヴとデアリングタクトの対決が見たいですなぁ。
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