母の父Dixieland Bandはアメリカ血統にしては非常に珍しいコンセプトで作られていて、これはどっちかと言うとイギリス的な馬作りなんだな。でも裏街道を通る米血に妙味がある配合で、年代を思うと良い意味で古臭い。
本馬は母母父にSecretariatっていうボルキロ血脈が入るのだが、Bull Lea、Descoveryクロスの作用が強いためにBold Ruler的な素早さがオンになっている。サンデーサイレンス×ファーストバイオリンのイメージで言えば中距離もいっぱいいっぱいだが・・・そこはネオユニヴァースだから。
ネオユニの母ポインテッドパスが英血統で本馬が「4分の3米、4分の1英」。だがポインテッドパスが純粋な英血統という考えには疑問符がつき、その父KrisはNative Dancerの直系。だから「米血回転×英血粘り」の組み合わせをサンデーサイレンス、ポインテッドパス、Dixieland Band、Sunrise Symphonyで行っているわけで、この観点で相似配合と言うべきであろう。
なのでパッと見た血統表のイメージよりずっとサウンズオブアースは俊敏な動きをする。僕は京都大賞典を32秒8でサッと反応した馬をこいつだと信じたくなかったくらいです。かなり困惑した。
これはね。ウオッカだよ。ただ一本のナスキロ血脈を以って靭やかにストライドを伸ばし、Bull Lea回転でそれを助ける。ウオッカ的な機能でこの馬は走っている。
するとあまり多くは語らずにこの馬が「ネオユニ曲飛節”なのに”、ナスキロ柔くストライドを伸ばす中長距離馬」であることを期待した方が面白いのではないか・・・。
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