砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

高速スプリントの狙い方 CBC賞予想

今年の高松宮記念は1分6秒7の高速決着で、その状態は今週も継続している。中京が高速になったのは今年が初めてで、今まではむしろ時計がかかるイメージであった。

去年などはがっしりと芝が重く、中山や阪神でゴリゴリと走るタイプがよく好走していたものだ。阪神1400mベストのウリウリが道悪CBC賞を制したり、オーシャンS勝ちのスマートオリオン中京記念を勝ったり。金鯱賞を勝ったミトラも中山や福島を主戦場としていた。中京の中距離戦があったならばゴールドシップが楽勝するであろう・・・という程度には重かった。

実際、中京2200mならゴールドシップは無敵だっただろう。ディープインパクトオルフェーヴルゴールドシップが対等に争える舞台が中京2200mではないかと思う。これにハーツクライシンボリクリスエスゼンノロブロイビワハヤヒデマルゼンスキーなどを加えたオールスター戦を行うなら中京2200mでやってほしい。これにデスペラードとかタップダンスシチーとかを加えて良、稍重、重、不良の4本勝負をしてほしいよね!

あとマリアライトスイープトウショウダイワスカーレットなどの牝馬も加えたら完璧だろう。楽しそうである。

ディープには武豊、ゴルシにはウチパク、オルフェにはスミヨン、ハーツにルメール、ボリクリに岡部、ロブロイにペリエ、ハヤヒデに岡部Mk2、マルゼンスキーに中野渡、デスペラードに横ノリ、タップダンスシチーにサテツ、マリアライトエビショースイープトウショウに池添、ダスカにアンカツ・・・仕方ない。ボリクリに全盛期のタナカツを乗せて、ハヤヒデに岡部を配そう。あと、福永エピファネイアかな。

四位のおっさんや藤田伸二、浜中、川田、トサKにも騎乗馬があればいいのだけれど。それらを加えるくらいならサニーブライアン大西だわな。ウオッカシルクジャスティスには距離や馬場に不安がある。マカヒキハープスタージェンティルドンナも条件的には厳しくなりそう。

こう考えたら道悪達者の中距離馬ってのに浜中は縁がないのだな。動かすタイプの騎手ではないのかな?ダートでもそんなに強い馬に乗ってないものな。ショウナンマイティがあるけれど中京2200mでは微妙である。

随分と脱線したが、こういったイメージの馬場である。一昔前の阪神や、稍重東京あたりの。

それとはまるで話の違う高速馬場になってしまったのが現状。これはゴルシがどうしてもどうしても届かなかった春天の馬場である。一昨年までの京都で見られた鏡面仕上げの馬鹿げた高速芝が今年の中京には広がっている。

モチジュン先生がコメント欄で書かれていた通りに逃げ馬の残りが著しい。差すにしても内追走の馬がほとんどで、これはもう春天フェノーメノとか京都大賞典状態。

ではそういった京都馬場で行われたスプリントはどういった傾向の馬が勝っていたのだろうか。春天は中長距離馬が勝ち、京都大賞典は中距離馬が勝った。距離延長馬が勝っている。スプリントも同じ理屈で直千馬が強いとかそんなことがあるのだろうか。それならベルカントでファイナルアンサーとなるが。

京都スプリントで時計が速かったのは15年と14年のオパールステークス。14年はヘニーハウンド、15年にはビッグアーサーが勝った。これまた何の因果か2年連続で勝ち時計は1分6秒7を記録している。

ヘニーハウンドStorm Cat直系で、この時下したのがエイシンブルズアイ。「お前ホントにスプリンターか」と突っ込みたくなるくらいに脚が長い馬で、その脚がまたよく前へ伸びる。ストライドはもう中距離馬ほどに伸びるのだが、脚さばきの速さはスプリンターオブスプリンター。よくもまぁあの長い手足をビュンビュン回すものである。

高速京都に戦績が偏っているが重賞勝ちは阪神スプリントのファルコンS。非サンデーのアメリカンだからそちらのほうがそれっぽい。というか若かりしヘニーハウンドは重厚なストライドで走っているのが不思議である・・・。

むしろ古馬になってからの方が軽やかだ。トップスピードに乗ったら本当に止まらないタイプに仕上がってやがる。

ビッグアーサー高松宮記念勝ち馬なのだから納得の勝ち時計。サクラバクシンオーらしい軽やかな脚さばきでスルスルと加速していき、スプリンターらしからぬ緩んだストライドで楽勝してみせた。

ただ、15年の京都はエアレーションが効いていて速い馬場ではなかった。普通より速いにせよ、13年や14年ほどの鏡面仕上げぶりではなく、ビッグアーサーの様な軽やか緩々スプリンターが楽勝する状態とは言えない。レベルが違った・・・という勝ち方。

あと14年の鞍馬ステークスが1分7秒1の高速決着。12.3-10.8-11.0-10.9-11.0-11.1のスロー戦でこの時計であるからアホみたいに速い。しかもOP戦である。

勝ったのはルナフォンターナ。アドマイヤムーンMr. Prospectorの配合であるからやっぱりアホみたい。母がファーザであるからフリオーソの妹にあたる。Mr. Prospector2*4で、その類のスプリントで走っている。若かりし頃のハクサンムーンじみた靭やかさだ。

2着はウイングザムーンで、これもやっぱりアドマイヤムーン。母がBold RulerクロスかつSecretariat✕Bold Bidderのボルキロクロス。

3着はハノハノ。アドマイヤ「コジーン」産駒。ノーザンテースト4*3とPrincely Gift5*4のクロスを持ち、母父はトニービンである。ゴールドシップの下り力と同じ理屈であるから、俊敏な前捌きでスムーズに京都を踏破できる。ただトニービンの分だけビュンビュンと靭やかに動くことはない様子。Fair TrialとかRelicをいじっているトニービンだから。

高松宮記念では3着4着が嵐猫直系馬だったな。ウイングザムーンも母父が嵐猫だ。高松5着のエイシンブルズアイSecretariatのクロスを持っている。

そうなるとSir GaylordSecretariatのメイショウライナーを狙いたい気持ちがムクムクと湧いてくるんだが・・・この血統を狙うのはどうなのだろう。血統要素としては狙わなきゃ損するくらいに揃いも揃ったりであるが、実際にはそこまで靭やかな馬ではなく、従来の良馬場CBC賞でこそ狙いたくある馬だ。キングヘイローのスプリンターって母親からパワーを受け継いでいることが多い。

はー、悩ましいな。ピタリとハマる馬がCBC賞出走馬にはいない。

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