砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

日本ダービー回顧

今年も俺の500円はJRA貯金へ・・・。

大知がレースを作り、中団の頭を武豊が抑えた。エアスピネルを完璧に掴んでいる武豊の運びは完璧と言うべきで、最後の最後に差し込んできたのはディープインパクト産駒のサザンヘイロー持ち二頭であった。

エアスピネルはFair Trial✕Bold Rulerの機動力が持ち味である。その特性を完璧に発揮して中団をコントロールしてしまえば、より外回り向きの切れを持つBold Ruler的ディープのマカヒキが突き抜けるのは当然だろう。

ディープインパクトサザンヘイローで何を表現したか・・・それが最後のハナ差を決めたとも言えよう。あくまでも鋭さだけを追い求めたマカヒキに対して、サトノダイヤモンドは中距離馬としての質を求めた配合である。現代競馬の礎とも言うべきAlmahmoudの切れで戦うには東京は少し厳しいものがあったかもしれない。

おそらくステイゴールドの様に「何かが足りないシルバーコレクター」として君臨するのだろう。相手が矢でも鉄砲でも、地雷だろうとミサイルだろうと、ただ一つ繊細に仕上げられた見事な竹槍でサトノダイヤモンドはこれからも走り続ける。ヤマトダマシイだな。

だがその竹槍ってアルゼンチン産の竹を日本一の名刀で仕上げたものだから侮れない。アルゼンチンにも竹ってあるのかな?検索したらあるみたいだけれども。

あー、何気なく言ったことだが含蓄あるねぇ。自分で言うのはアホらしいが。

結局その、サンデーサイレンスの後継種牡馬を見てもさ。あくまでもアグネスフローラアイリッシュダンスの仔なんだよね。けれどディープインパクト産駒って「やはりディープ産駒だな」と思うものが多い気がする。

つまり「ディープで研ぎ澄ました竹槍」ではなく「ディープという名刀を模した竹光」が多いんだ。それでG1を勝てるほど甘くはないけれども、父親の特性通りに走ってしまう産駒はやはり種牡馬には向かないかもしれない。

将来はその竹槍の精神が高度成長期を支えるのだ・・・と期待したいね。モチジュン教徒としては。

本命ディーマジェスティは外差し届かずで3着。蛯名の執念ってそんなものかっ!と思う。

蛯名もなかなか一皮向けない騎手で、その内で綺麗に折り合う技術をもう一つ上の段階へ向けなければならない時を迎えているはずなんだ。というかエルコンドルパサーナカヤマフェスタ凱旋門賞制覇へ最も近づいた男でありながら、なぜ日本ではそれを出来ない。

あの絶妙な抜け出し方こそ名手蛯名の真骨頂であるというのに、この大舞台であんなに追い出しを待つ意味はどこにあるのか。あなたはいつまで武豊の後塵を拝すつもりなのでしょう。

あとハナを切っているのは大知なんだよ。関東の流れを作った大知を見殺しにして関西の流れに身を委ねるってのは気に食わない。

ペースを考えれば前残りは可能だろう。差しに回った馬が33秒2のハイラップで上がっているんだ。プロディガルサンの前から展開すりゃ母父ブライアンズタイムの芝馬として34秒後半でまとめあげて勝ち切れたはず。

皐月賞を大外ぶん回して届かなかったワンアンドオンリーがダービーでは先行して粘り込んだんだ。皐月賞でドリフトかまして楽勝したドゥラメンテも先行して突き抜けたんだ。日本ダービーというのはそういった領域に入っているのにいつまでたっても蛯名は前時代的に差してきやがる。なんなんだ。

バブルガムフェローマヤノトップガンを凌ぎ、エルコンドルパサーエアグルーヴを凌いだ蛯名はどこいったんだ。結構前から姿も形もなくなっていたと思うが、今こそあの頃の蛯名に戻ってリーディングを争うべきなんじゃないのか。エビマジックをやってのける土壌はとっくの昔に整っているんだぜ・・・。

[fin]