砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

まさかのレインボーライン有馬出走

「こいつは来年の有馬記念勝ち馬だぜー!」と一人騒いではいるのだが。

実際のところフレンチデピュティがスタミナ化しているということはHaloとニアリーの関係にあるナスキロがスタミナ化しているということであって、この類の靭やかさは急坂小回りをまくるよりも平坦小回りをまくったほうが味がある。パールコード秋華賞で推したのと似ている。まくってからナスキロ柔く動くのが長所であるが、勝ち切る類の脚ではない。けれどなかなか捕まらない。まくり馬不在の条件ではなかなか面白い脚である。

一芸の脚ではない。その意味では奇跡的なステイゴールドだと思う。

なので大事なのは「来年」という部分。今はまだ平坦向きの靭やかさであっても来年の秋にはガチムチガテン系の登坂マイスターになっているはずで、今のHalo&ナスキロの靭やかさが綺麗にまとまるのではないかと。ショウナンパンドラ牝馬の切れであったから、レインボーラインは牡馬の切れ≒小さな動きでありつつパワフルな走法が表現されるわけで、多分ギリギリまくれるはずなのだと。

けれど今はまだストライドが緩慢であり、あれだけ立派に見えた馬体でも柔らかく動いている。4角での機動力はシュヴァルグランサトノダイヤモンドより上手であるだろうがディーマジェスティ級ではない・・・。

だがジャパンカップでの馬体は菊花賞のときとは比べようもないほどであり、更に上積みがあってもおかしくない。脚を余していたとは言わないが前走はG1ほどの負荷はかかっていないはずで、反動はほとんどないはずだ。だからこそ有馬記念出走を決めたのだろうし。

ただオーナーが大手ではないし、そこまで歴史のある人ではない。G1連帯級の馬は初所有である。

そうなるとG1を使いたい調教師の要望は通りやすいだろうし、それが有馬記念という大舞台であればなおさら。オーナーを喜ばせるために大舞台に使うということもあるだろう。

また賞金をさほど稼いでいる馬ではないから来年はG1戦線復帰のために重賞勝ちが望まれる。ハンデ戦では斤量を背負わされそうであるし、かといって定量では荷が重い。来年またこれらの大舞台に戻ってこれる保証はなにもないわけで、新興馬主には落ち着いた起用がしづらい。

そういった考えにおいては調教師の望みはジャパンカップの凡走であったろう。「いやー、ルメールジョッキーでも足りませんでしたわー。来年はじっくりと育てて行きましょ」という風でね。けれど通用しているうちは挑戦を続けていくしかないわけで、こうして半端に通用してしまうと来年に使うG2G3戦が怖い。枠の不利もあれば人気も背負う。惜敗を続けていると気づけば夏を迎えて賞金調整の時期に。また人気を背負う立場だ。

そういった状態に陥ると長期の放牧が取れない。精神的な疲弊が積もって引退を早めるし、成長の度合いも分かりづらい。4歳の夏に長期放牧が取れないのはステイゴールド産駒としては致命的だろう。

ということで調教師にとっては不本意な出走ではないかと。騎手にしたって福永祐一シュヴァルグラン)もルメールサトノダイヤモンド)も起用出来ないわけで、トップジョッキーはほとんど埋まっている状態。(武豊蛯名正義ミルコ・デムーロ浜中俊川田将雅岩田康誠

吉田隼人とて今年は53勝を稼いでリーディング13位の実力を持っている。せめてこのクラスの騎手を確保したいところだが、関西なら池添しか選択肢がない。池添とてヤマカツエースがあるわけで、金鯱賞次第では出てきそうである。

関東の開催であるから関東勢から探す手はあるが、ウチパクさんや柴田大知といった騎手ではカラーが合わない。横ノリあたりが狙いどころか。アデイインザライフがまた放牧に出て年末の予定は空いているはず。

うーん、もしかすると横ノリが確保できているのかもしれないな。予定を組んでから騎手を探すなんてことはないはずだが。

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