砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

秋天回顧

馬券はそりゃもうカスリもせずに沈んだ。

やはり雨ともなると適性だけではどうともならなくて、強い馬は当然の様に我の強い気性で走り抜けてしまう。Bois RousselクロスとWild Riskクロスはずるい。G1の大舞台でサッと出られるのはそりゃサクラバクシンオー由来の先行力も当然だが、それに脈絡したGallant Manの気性もオンになっているからだ。

そりゃね、思いがけずHtRからBold Rulerに繋がったときに悩んださ。「これじゃキタサンを本命にするしかない」って。逸脱を果たしていたのはキタサンだけだったし、ランキングを書いたときも「キタサン強すぎっ!」ってなった。

けれど内ラチを頼ることは出来ないし、キタサンブラックがL200mで叩き合っていることもないだろうと考えた。この馬の勝ちパターンへ持ち込むことは出来ないはずだ・・・と。雨降って内ラチ沿いは使えないはずだし。

でも武豊が神騎乗。メイショウサムソンジャパンカップを思わせる様な、読みによるインさばきはともかくとして。それ以前にあの仕掛けの早さは異常。そりゃHyperion馬だから仕掛けは早いにこしたことはないのだけれども。

まるでウオッカディープインパクト春天をやったようなもの。ディープは下りと4角機動の凄まじさで京都の平坦をさらさら~と行ってしまったわけだが、キタサンブラックは下りで流れ込んで登り目掛けて突っ込んでいった。

武豊は多くの馬に対してHyperionを発現させてきたし、コパノリッキーなどの例もある。しかし逃げ先行はあくまでも派生であって、差してからの発現が武豊Hyperion。それはサンデーサイレンス全盛の競馬界を先頭で駆け抜けた男の鋭い得物だった。

ゴールドシップの様なキャラクターもなく、オルフェーヴルのような最強もなく、ディープインパクトの様なパフォーマンスもなく。それでもキタサンブラックは2000mから3200mの広い距離で展開利を掴み続けた。日本競馬を蹂躙するでなく、それに属するものとして最強を証明し続ける。

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